2024.03.10

前期定員割れの奈良県立医科大学 後期試験の特徴とは?

国公立医学部後期試験の医学部入試の特徴【関西地区

一般筆記試験はなぜ奈良県立医科大学だけなのか?

奈良県立医科大学医学部が2024年度から前期試験の選抜方法を変更し、注目を集めています。この変更の背景には、国公立大学の中で後期試験を行う医学部が限られている中で、奈良県立医科大学だけがその特異性を保ち続けていることが挙げられます。しかし前期で学力試験を行わないという選抜方式から受験生に敬遠され前期は10人の定員割れを起こす事態となりました。

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そもそも奈良県立医科大学が前期試験内容を変更した理由

奈良県立医科大学医学部が前期試験の2次試験の学科試験を廃止し、小論文試験に変更する理由は、アドミッションポリシーに基づき、優れた基礎学力を有し様々な分野で秀でた人材の切磋琢磨を通じて、次代を担う有能な医師・研究者の育成を促進するためです。共通テストの成績を活用し、小論文試験で答えのない課題に取り組む資質を評価することで、より多角的で柔軟な選抜方法を取り入れることを目指していました。しかし受験生側からしてみれば不透明性の強さが際立ってしまったようです。また後述しますが奈良県立医科大学は後期試験を重視しているので前期で思い切った試験方式を実施できたともいえます。

 

国公立医学部の後期試験動向 

奈良県立医科大学はもともと後期重視の試験

後期日程定員: 奈良県立医科大学は前期入試の定員が22名でしたが、後期入試の定員は53名に増加しており、これが非常に特徴的です。

国公立大学には全国に50ある医学部のうち、約3分の1の16大学が後期入試を実施しています。しかしここ2年ほどで信州大や熊本大、大阪大などが後期試験を廃止し、前期試験の定員を増加させる動きが見られました。特に大阪大の後期試験の廃止は、奈良県立医科大学の後期試験が関西地区で唯一の存在になるという状況を生み出しました。

旧帝である京都、大阪大医学部の前期試験落ちの優秀な学生を多く獲得したい狙いのある奈良県立医科大学は前期入試よりも後期試験での人員確保を目指しています。もちろん定員割れを起こすほどの事態になることは想定外でありましたが前期で多少生徒が思うように取れなくても後期でとるから大丈夫という形式をとっています。

本来前期で不足した分も後期で集めたいところではありますが昨今の医学部情勢的に不透明な入試採用をするとかなり大事になってしまうことは周知の事実でしょう。ゆえに後期の枠を広げるという対応ではなく前期試験の再募集という形式を選択しました。

国公立大学後期試験の大学選びのポイント

国公立大学医学部の後期試験において、試験科目や配点比率は大きなポイントとなります。例えば、奈良県立医科大学は後期試験で個別学力検査の配点比率が50%以上であり、他の大学との差異が顕著です。また、私立大学も後期試験が行われていますが、日程や定員数、科目構成などが異なり、スケジュールや志望校の選定には慎重な計画が必要です。

医学部後期試験の特徴と対策 

共通テストの結果勝負?

後期試験の特徴として、共通テストの配点が高く、個別学力検査の配点が低い傾向が見られます。奈良県立医科大学のように小論文が課されている大学もあり、各大学の違いに注意が必要です。特に英語や数学、理科などの学科試験に対する対策が求められますが、小論文は異なる力が必要とされています。自身の強みや苦手な科目を踏まえながら、後期試験を控えた受験生は適切な対策を進めることが重要です。

医学部への進学は高いハードルがありますが、後期試験を活用することで、自身の強みを最大限に生かす道が広がっています。合格を目指す受験生は、各大学の試験の特徴を理解し、効果的な対策を講じて臨むことで、より一層合格への近道を歩むことができるでしょう。

 


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