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化学の勉強法: どこまで覚えるか
化学の勉強には大きく分けて「理論」と「無機」「有機」の二つの側面があります。この両方の面があるため、多くの受験生が苦しむことが多いのです。今回は、その中でも特に「覚えるべき範囲」について考えてみましょう。
無機化合物と有機化合物の覚え方
化学の学習において、無機化合物や有機化合物の覚えることは避けて通れません。しかし、細かいところまで覚えようとすると、きりがありません。受験生は他にも多くの教科を抱えており、化学だけに集中するわけにはいきません。では、どこまで覚えるべきなのでしょうか?
まず、基本的には教科書の内容がベースとなります。ただし、教科書は意外と細かく、全てを覚えるのは難しいです。参考書として「理解しやすい化学」(文英堂)などがお勧めでしょう。この本は非常にシンプルで見やすく、国公立大学の記述入試でも、これをマスターすれば合格点を取れるという印象です。またセミナー化学などもおすすめですが学校経由でしか基本的に購入できないところが難点です。
覚えるべき具体例:元素記号
周期表の元素をすべて覚える必要はありません。元素記号を20番までを覚え、あとはハロゲンや貴ガスなどを縦に覚えるだけで十分です。過度な暗記は避け、必要な部分に絞ることが大切です。
理論の理解
理論については、原理原則を理解することが重要です。問題演習を積み重ねる前に、各単元の理論を深く考えて理解する必要があります。頭の中で体系立てて整理しないと、効率が悪くなります。
Ex)2種類の気体をある部屋に入れると、2種類の気体はお互いにぶつからず、部屋中に均等に広がります。この現象は分子が非常に小さく部屋の空間はスカスカお互いの気体がそれぞれ部屋に入るためです。このような基本的な考え方を理解していないと、分からないまま問題演習をしてしまい余計に分からなくなることがあります。
覚えるための具体的な方法
化学の覚えるべき内容を効率的に覚えるためには、次のステップを踏むことが効果的です。
- 教科書をひととおり読んで、その単元の大枠をつかむ。
- 太字の用語を中心に用語の意味を理解する。自分なりの言葉や図解を使ってノートにまとめると効果的です。
- 問題集の基本問題を使って、学んだ用語や知識がどんな形で問われるのかを確認する。気づいたことがあれば、教科書やノートに書き込みをしておくとよいです。
- 基本問題に登場した用語や知識を最優先で覚える。それらが習得できたら、残りの知識も増やしていく。
暗記する際には、ただ眺めているだけでなく、アウトプットする作業も取り入れることが重要です。一度学んだことを“思い出そうとする”作業を繰り返すことで、記憶が定着しやすくなります。
関連づけて覚える
単に覚えるだけでなく、関連付けて覚えることも効果的です。例えば、「イオン化エネルギーは周期表の右上にある元素ほど大きい」という知識は、次のように関連付けて覚えると理解しやすくなります。
周期表の上下にある1族元素NaとKで考えます。Na(第3周期)とK(第4周期)では、原子半径はKのほうが大きく、半径が大きいほど原子核からの引力が弱いため、最外殻電子をとりやすい。そのため、イオン化エネルギーはKのほうが少なくて済むという具合です。
暗記といえども、どんどん先生に質問して、理解しながら覚えていくことが重要です。
化学の計算のコツ
最後に、化学の計算のコツについても触れておきます。化学の計算問題は、まず基本的な公式や定理をしっかりと理解し、それを問題に応じて適用する練習を繰り返すことが重要です。また、計算ミスを減らすために、丁寧に書き出し、途中経過を確認する習慣をつけると良いでしょう。
化学の学習は覚えることが多く、最初は大変かもしれませんが、段階的に進めていくことで必ず成果が出ます。ぜひ、効率的な学習方法を取り入れて、化学の理解を深めていきましょう。