2024.03.28

医学部の人気が高まる理由

医学部の人気が高まる理由

大学生の就職難、それに伴う不安定な経済状況や将来への不透明感が、多くの受験生を医学部へと駆り立てています。一方で、私立大学の医学部が学費を値下げするなどの動きがあり、さらに国策による医学部定員の増加もこのトレンドを後押ししています。

1. 大学生の就職難と医学部人気

失われた30年をはじめ2000年代初頭からの日本の経済不況や、2008年のリーマンショック以降の景気後退、震災による日本経済への打撃、新型コロナウイルスによる大三次産業の衰退は、大学生の就職活動に大きな影響を与えました。この不安定な時代を乗り切るには、安定した職業を求めて多くの学生が医学部を志望するようになりました。医学部は資格取得や就職に有利な学部の一つとして認識されるようになり、その人気が高まっています。医師免許さえとればくいっぱぐれないそういった背景から親も子の人生を考えるときに医者を進めるようになりました。

2. 私立大学医学部の学費値下げ

首都圏を中心に私立大学医学部が学費を値下げする動きがあり、これにより学費の負担が軽減されたため、より多くの学生が医学部受験を検討するようになりました。これにより、医学部受験者数の増加が見られています。ただしね下がったとはいえ他の大学や文系に比べればはるかに高いです。医学部内での順位変動はあれど外から多くの受験生をかき集める要因にはなりえないでしょう。

3. 歯学・薬学部の人気低下

一方で、医学部の人気が高まる一方で、歯学部や薬学部の人気は低下しています。歯学部や薬学部は医学部と同様に医療系の学部ですが、医学部に比べると就職の不安や収入面での課題があるため、志望者が減少しています。どちらも欠かせない職業で難易度もそれなりに高い学部ではありますが医学部ほどではありません。医学部人気を押し上げる一因としてテレビドラマなどの影響がありますが薬剤師ドラマなどはあまりなくカッコよく映らないことも一因かもしれません。普段接する薬剤師と言えば窓口でTポイントカードお持ちですか?と聞かれる時くらいしか接点がないのでどんな仕事なのか医者にくらべイメージがつきづらいという実態もあります。

4. 国策による医学部定員の増加

日本の医師数は人口に対して不足しており、特に超高齢化社会を迎える現代においては、医師不足の問題が深刻化しています。このため、文部科学省は医学部の定員増加を推進しており、多くの大学が医学部の定員を増やす動きを見せています。これにより受験者数も増加し、医学部受験の競争率は高まっています。

医学部の人気はこれらの要因により今後も高まり続けるでしょう。将来的には、医師の需要が高まることから、医学部はますます重要な学問の分野として位置づけられることでしょう。

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