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医学部の“序列”とは?国公立・私立別のグループ分けと進路への影響を徹底解説
日本全国には80校以上の大学が医学部を設置しており、その多くが独自の歴史と教育体制を持っています。医師を志す受験生にとって、「どの医学部に進学すべきか」は非常に重要なテーマですが、その中でしばしば話題に上るのが「医学部の序列」です。
一口に医学部といっても、設置時期や業界への影響力などによって、いくつかのグループに分類されており、これが俗に「ヒエラルキー(序列)」と呼ばれています。
この記事では、医学部の序列について国公立と私立に分けて詳しく紹介し、序列が将来にどう影響するのかを解説します。
医学部における「序列」とは何か?
まず前提として、ここでいう「序列」とは単なる偏差値ランキングではありません。偏差値はあくまで受験時の難易度を示す指標にすぎませんが、医学部の序列は以下のような観点から形成されています。
- 設置された年代
- 医学界への貢献度(研究、教育、医師輩出数など)
- 関連病院のネットワークの広さ
古くから設立され、医師養成や研究で大きな役割を果たしてきた医学部は、社会的な信頼や影響力も大きく、自然と高い序列に位置づけられる傾向があります。
国公立大学医学部の分類
国公立医学部は、設立の歴史と背景をもとに、一般的に以下のようなグループに分けられています。
1. 旧帝国大学群(旧帝大)
東京大学をはじめとする7大学(京大、阪大、東北大、名古屋大、九州大、北大)から構成される旧帝大は、もっとも伝統と影響力のあるグループです。大学病院の規模や研究実績、医療人材の輩出数でも群を抜いており、多くの教授陣や医療機関のリーダーがこのグループ出身です。
2. 旧制医科大学
千葉、新潟、岡山、熊本などの大学に設置された旧制医科大学も、戦前から存在する歴史ある医学部です。旧帝大に次ぐ序列にあり、地域医療や研究の中心的役割を果たしています。
3. 旧医学専門学校(旧医専)
戦時中から戦後にかけて、急増する医師需要に対応するために設置された医学部群です。東京医科歯科大(現・東京科学大)や弘前大、徳島大などが含まれ、戦後医療の再建に大きな役割を果たしました。
4. 新設国公立医科大学
1970年代に医療格差解消を目的として全国に設立された新設医大です。秋田、山梨、島根、香川などが該当し、地域医療に密着した教育が行われています。
私立大学医学部のグループ構成
私立大学の医学部にも歴史と評価に基づいたグルーピングが存在します。主に以下のように分類されます。
1. 私立御三家
- 慶應義塾大学
- 東京慈恵会医科大学
- 日本医科大学
この3校は私立医学部の中で最も伝統と評価の高いグループとされ、「御三家」と称されています。中でも慶應は国内外に強固なネットワークを持ち、研究・臨床の両面で高い実績を持ちます。
2. 私立旧設(旧医専)
昭和大学、順天堂大学、東京医科大学など、戦後まもなく設置された私立医科大学群です。医師育成や臨床に強みを持ち、受験生からも高い人気を誇ります。
3. 新設私立医科大学
1970年代以降に開学した北里、杏林、帝京、聖マリアンナ医科大などが該当します。また、近年創設された東北医科薬科大学や国際医療福祉大学などは「2000年以降の新設医大」として分類されることもあります。
序列は将来に影響を与えるのか?
では、医学部の序列が卒業後のキャリアや収入にどのような影響を与えるのでしょうか?以下の観点から解説します。
1. 就職への影響
初期臨床研修のマッチング制度において、出身大学の名前が大きく影響することは基本的にありません。実際、多くの病院が全国から幅広い大学出身者を採用しており、就職のしやすさに関しては「学力」と「人間性」が重視される傾向にあります。
ただし、旧帝大や御三家などの医学部には全国各地に関連病院が存在するため、選択肢の広さという意味では若干の優位性があると言えるでしょう。
2. 年収への影響
医師の年収は、出身大学よりも「診療科」や「勤務先の形態」によって左右されます。たとえば、形成外科や美容外科、開業医などは収入が高めですが、大学病院勤務の研究医などは収入よりも実績や研究成果が重視されるケースもあります。
したがって、どの医学部を卒業したかよりも、キャリア設計や専門分野の選定が年収には大きな影響を与えます。
3. 人脈・ネットワーク
序列が影響する可能性が高いのがこの「人脈・ネットワーク」の部分です。たとえば、慶應や東大、京大などの出身者は同門会やOB会のネットワークが非常に強く、大学病院のポストや研究助成金の獲得、海外留学の支援など、キャリア上の有利な要素が得られることもあります。
志望校選びの基準として序列はどう位置づけるべきか?
多くの受験生や保護者が「できるだけ序列の高い医学部に入れれば将来も安泰」と考えがちですが、必ずしも序列が志望校選びの唯一の基準になるべきではありません。
自分が何を学びたいかが最優先
大学ごとに得意分野や教育方針は異なります。たとえば、地域医療に力を入れている大学もあれば、国際的な医療人育成に重点を置いているところもあります。自分の進みたい医師像に合致しているかどうかが、最も大切なポイントです。
地域とのつながりも重要
将来、地元での開業や勤務を考えているのであれば、地域の医療機関と強いつながりを持つ大学に進学することが有利に働く場合があります。特に新設医大は、地域医療との連携に重点を置いているため、地元志向の学生にとっては理想的な環境です。
今後の学閥や序列の変化について
近年では、かつてのような強固な「学閥」による支配は徐々に薄れつつあります。教授陣の選出も母校中心から多様化しており、大学間の壁も低くなってきています。
とはいえ、東大・京大・慶應などの上位校では依然として研究力が高く、社会的評価も強いため、こうした大学が引き続き医学界の中核を担う流れはしばらく続くと考えられます。
まとめ:序列にとらわれすぎない志望校選びを
医学部の序列は確かに存在し、それが進路に影響を与える局面もあります。しかし、最も重要なのは、自分が「この大学で学びたい」と思えるかどうかです。
将来のビジョンや学びたい領域、そして生活環境まで含めて、総合的に判断して志望校を選びましょう。自分に合った環境で学ぶことが、最終的には最も良い医師としての道につながるはずです。
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