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大学の医学部受験が他の学部と比べてどれほど厳しく、何が異なるのか。
医学部受験が特別に厳しい理由とは
1. 「偏差値70超」が当たり前の難関度
医学部は入学偏差値が非常に高く、多くが60~70(全国平均は50)という差。極端なハードルゆえに、一般受験生にとっては「別格レベル」の戦いになります。最も偏差値が低い大学でも医学部は偏差値は60となっており(予備校によって誤差あり)これは他学部ではありえないことです。
医学部はFランク大学がない
医学部はFランク大学(偏差値表でBFと表記されている大学)がありません。他学部でももちろん有名大学は偏差値が高くなっていますが下はFランク大学が必ずあります。例えば電気工学を学びたかったとして有名大学に入るのはそれなりに勉強が必要でかなり苦労すると思います。しかし電気工学さえ学べれば大学名や立地は問わない。というしせいであれば浪人せず進学できる先が必ずあるのです。医学部はそれがない。無いどころか偏差値は低くて60。偏差値表の表面を眺めるだけでも医学部が超難関なことがわかります。
2. 各大学による独自の高度な医学部専用試験問題
他の学部は共通テストと各大学が作成した試験問題で合否が決まります。多少大学によって問題傾向や配点、マーク式、記述式などの差はありますが、基本的には大学受験勉強に準じた内容をやっていればどこの大学の学科でも問題ありません。例えば電気工学学科、化学科、数学科、建築学科、などなど様々な学部学科はありますが、すべて同じ問題です。なので直前にやっぱり違う学部を受けようという方針転換も容易です。
一方医学部は学校ごとに「学力を精査する」ための独自問題が多く、難易度も高め。これは、学部ごとに答案をしっかり分けて選別する意図によるものです。さらに問題のクセも大学毎に異なり比較的簡単な問題を早いスピードで処理させる大学や難問を解かせる大学、英語も医学論文からの引用が多いため医学用語もしっかりと理解しておかなければ合格できません。
3. 試験形式が複雑・多段階
医学部では、共通テスト(旧センター)と二次試験のほか、大学独自の小論文・実験問題・面接など、形式が多岐にわたります。他学部では形式が比較的単純であるため、医学部の複雑さは大きな負担になります。
特に面接、小論文はほとんどの高校生には経験が無いためそれ用の対策も必須になってしまいます。ただでさえ偏差値がたかく時間が無い医学部受験でさらにやることが増えるのはきびしくなります。
4. 合格率の低さと倍率の高さ
一般的な合格率が10%未満というのも珍しくありません。全国的には、男性で約6~7%、女性でもそれに満たないことも報告されており、受験の「狭さ」が際立ちます。
偏差値の低さからもこの点は明らかです。
5. 高額な予備教育コストの負担
医学部を目指す受験生の多くは、専門予備校や対策講座を早期から受講しています。その費用は安くて年数百万円に及ぶこともあり、他学部より学習条件に大きな差が生まれやすくなります。
医学部受験では前述の通り医学部専用問題が出題されるため医学部予備校など専門的なことを学べる場所でないと意味がありません。しかし当然高額であり医学部に入る前から大金が必要になってしまいます。
6. 性別・経済的背景による入試環境の影響
一部の医学部では過去に、女性に対する入試成績の操作(男性優遇)が明らかになりました。このような差別的対応は物理的な受験のハードルをさらに高くしています。現在では是正されて改善傾向です。
まとめ:何がどのように違うのか
要素 | 医学部受験 | 他学部受験 |
---|---|---|
偏差値・難易度 | 非常に高い(偏差値60~70) | 学部により幅がある(偏差値50前後も多い) |
試験形式 | 共通+独自+面接、小論、実験など多様 | 主に共通+統一、場合によって小論程度 |
合格率 | 非常に低い(6〜10%未満) | 比較的高め、学部により差あり |
準備コスト | 高額な専用予備校+模試が一般的 | 比較的低~中程度の負担 |
公平性・透明性 | 性別・経済背景などによる影響懸念 | 比較的シンプルかつ透明な場合が多い |
なぜそれほど医学部は「別格」なのか?
- 国民医療に直結する職業への道であり、「選ばれし人材」を育てる責任があるため、厳しい基準が敷かれている
- 医師の人数や配置は国家的に制限・管理されており、それに伴う「極端な競争」が構造的に存在する
- 高度で広範囲な学力と対応能力が求められ、かつ精神的な耐性も問われるため、入試の内容も多様化・複雑化している
最後に
医学部受験は、他の学部と比べて【高い学力・多様な試験形式・高額な準備コスト・狭き倍率・構造的な不公平感】など、多方面で厳しい環境にあります。それでも、多くの家庭・受験生がチャレンジするのは「医師になる」という高い目標がそれを上回る価値を持つから――という証でもあります。
挑戦先として選ぶなら、その環境を理解した上で「正しい準備」「心身のサポート」「戦略的な学校・試験対策」を組んでいくことが不可欠です。「合格」はもちろんのこと、その後の医師人生の基盤づくりとしても、賢い準備をおすすめします。