2025.12.04

医学部合格には共通テスト何割必要?共テ得点目安をレベル別に解説

医学部合格には共通テスト何割必要?共通テスト得点の目安をレベル別に徹底解説

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「国公立医学部に合格するためには、共通テストで9割取らないといけない」

そんな噂を聞いて、プレッシャーに押しつぶされそうになっていませんか?

国公立医学部受験において、共通テストが非常に重要な関門であることは間違いありません。しかし、すべての大学で満点に近い点数が求められるわけではなく、志望する大学の立地や形式によって、求められる「ボーダーライン」は大きく異なります。

この記事では、国公立医学部受験を検討している受験生や保護者の方に向けて、今の実力でどのレベルの大学が視野に入るのか、あるいは志望校合格にはあとどれくらい必要なのか、その「大まかな目安」を整理しました。漠然とした不安を、具体的な目標に変えていきましょう。

目次

  1. 「国公立ならどこでもいい」志望者の得点目安
  2. 地方の国公立医学部に合格するための目安
  3. 都市部の国公立医学部に合格するための目安
  4. 旧帝大(難関国立)に合格するための目安
  5. 私立医学部(共通テスト利用)の得点目安
  6. まとめ

A. 「国公立ならどこでもいい」志望者の得点目安

「とにかく学費の安い国公立の医学部に入りたい」という場合、全国の医学部の中で比較的ボーダーラインが緩やかな大学を狙う戦略になります。

【共通テスト目安得点率:約78% 〜 82%】

解説

この層に該当するのは、主に地方のへき地医療を担う大学や、都市部から距離のある単科大学などが中心です。

医学部人気は依然として高いものの、少子化の影響や、共通テストの難易度変動(いわゆる「難化」した年)により、かつてのように「最低でも85%ないと門前払い」という状況ではなくなりつつあります。

注意点:二次試験での逆転力が必要

共通テストが70%台後半でも合格の可能性は残りますが、それは「二次試験(個別試験)で挽回できる力がある」ことが前提です。この得点帯の大学は、二次試験の配点比率が高いケースや、逆に面接を極めて重視するケースもあります。「点数が足りなくても出願できる」と「合格できる」は別物ですので、慎重な見極めが必要です。

B. 地方の国公立医学部に合格するための目安

地方の中核となる国公立大学(地方国立大学など)を目指す場合の目安です。多くの受験生が第一志望として目指すボリュームゾーンでもあります。

【共通テスト目安得点率:約81% 〜 85%】

解説

地方大学には「地元出身者枠(地域枠)」が多く設けられている場合があり、一般入試の定員が実質的に少なくなっていることがあります。そのため、一般枠での合格を目指す場合、地元の優秀層だけでなく、都市部からの流入組とも戦うことになり、ボーダーは8割を超えて安定する傾向にあります。

注意点:地域枠の活用で変動する

もし受験生がその地域の出身であれば、「地域枠」を利用することで、この目安よりも多少低い得点率でも合格のチャンスが生まれることがあります。逆に、地域外から一般入試で挑む場合は、ミスが許されない堅実な得点が求められます。

地方の国公立医学部は共通テスト勝負になりがち

多くの地方国公立(所謂駅弁レベル)では二次試験の配点が低く設定されがちです。そのため目安の得点率が取れたからといって一概に安心できないケースも目立ちます。元々受ける気がなかったけれど、共通テストで大成功を収めたからこっちに方針転換しようという受験生も多くなります。そのため全体の学力は都市部に劣るものの共通テストでは地方医学部狙いでも都市部と同等の得点を求められることになります。

C. 都市部の国公立医学部に合格するための目安

首都圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)や、関西圏(大阪・兵庫・京都)、中京圏の国公立大学を目指す場合、難易度は一気に跳ね上がります。(旧帝大除く)

【共通テスト目安得点率:約85% 〜 89%】

解説

理由は単純で「倍率と受験生のレベルの高さそして母数の多さ」です。都市部の大学は、自宅から通いたい優秀な受験生が集中するため、偏差値上位の高校出身者が激しい競争を繰り広げます。また、都市部には医専予備校も多く、大手予備校にも通いやすいため対策が行き届いている受験生が多く、難化年でもボーダーライン点が下がりにくいのが特徴です。

注意点:足切りのリスク

人気大学では、第一段階選抜(足切り)の基準点も高くなる傾向があります。共通テストで失敗してしまうと、そもそも二次試験の受験資格すら得られないリスクがあるため、苦手科目を完全に克服しておく必要があります。例えば、横浜市立大学や神戸大学などがこの層の典型例として挙げられます。

共通テストは取れた前提で二次勝負

この層は上は旧帝大を狙い、下は足切りにあっているため共通テストでの差がほとんどありません。つまり二次試験がキーポイントになります。共通テストをしっかりパスし、二次でも高い得点を取る対策が必須です。

D. 旧帝大(旧帝国大学系)に合格するための目安

北海道大、東北大、東京大、名古屋大、京都大、大阪大、九州大のいわゆる「旧帝大」の医学部です。ここは日本の最難関層が競い合うフィールドです。

【共通テスト目安得点率:約87% 〜 93%】

解説

このレベルになると、「共通テストで失敗しないこと」は大前提となります。特に東京大学や京都大学、また旧帝大ではないもののそれに準ずる東京科学大学(旧東京医科歯科大)などは、90%以上を得点する受験生が珍しくありません。その年の共通テストが難化しようが易化しようが関係ありません。さらに二次試験の問題が非常に難解であるため、共通テストでの「わずかな貯金の差」が合否を分けることもあります。

注意点:9割とっても安心できない

恐ろしいことに、旧帝大レベルでは共通テストで9割取っても不合格になるケースがあります。二次試験の配点が非常に高く、かつ記述力が求められるためです。「共通テストはできて当たり前、あくまで通過点」と捉えるメンタリティが必要です。

足切りさえ超えれば一発逆転も可能…だが

二次試験の配点が高いという特性上、何とか足切りをくぐり抜けてしまえば二次で一発逆転を狙えます。しかし現実は甘くありません。旧帝大の医学部は日本で最も難しい大学受験となります。逆転を狙えることは確かですが非常にハイレベルでストレスフルな戦いになるでしょう。共通テストの小さいミスならば取り返すチャンスがあります。

E. 私立医学部で「共通テスト利用」方式を使う目安

私立医学部の一般入試とは別に、共通テストの点数だけで(あるいは共通テスト+面接などで)合否を判定する方式です。

【共通テスト目安得点率:約83% 〜 90%以上】

解説

「私立だから国公立より簡単だろう」と考えるのは大きな間違いです。私立の共通テスト利用方式は、主に「国公立医学部を第一志望とする優秀層」が滑り止めとして利用します。そのため、合格ラインは地方国公立よりも高くなる現象(インフレ)が頻繁に起きます。

注意点:大学ごとの「科目数」と「配点」

私立の場合、通常の5教科7科目ではなく「3教科4科目」や「高得点の科目を採用」など、特殊な判定方法を取る大学が多くあります(例:帝京大学など)。

  • 3〜4科目型: 科目数が少ない分、90%近い(あるいはそれ以上の)高得点勝負になりやすい。
  • 5教科型: 国公立併願者が多く、85%前後が激戦区となる。

私立医学部で「共通テスト利用」方式は使えないも同然

共通テストで85%がラインになっている私立医学部。しかし85%も取れれば国公立医学部に合格できます。仮に落ちてしまったとしても来年また挑戦すれば合格を狙えるでしょう。通常の学部と異なり医学部は国公立と私立で2000万以上学費に差があります。こうなると浪人を選択する人がほとんどになり、合格した層は進学しません。そのため私立医学部の共通テスト利用は年々減少しています。国公立医学部を考えていない受験生は共通テストを受けない方が賢明な選択になりさえします。

まとめ

医学部受験における共通テストの得点目安をレベル別に見てきました。

  • 国公立ならどこでも: 78〜82%が攻防ライン。
  • 地方国公立: 81〜85%あると戦いやすい。
  • 都市部国公立: 85〜89%の高い水準が求められる。
  • 旧帝大: 87〜93%の「失敗しない」得点力が必要。
  • 私立共テ利用: 83〜90%超と、方式によって乱高下する。

「○割とれば絶対に受かる」という保証はどこにもありませんが、自分の志望校がどの位置にあるかを知ることは、戦略の第一歩です。まずは模試の結果とこの目安を照らし合わせて、現実的な目標設定をしてみてください。

[重要:必ず確認してください]

本記事に掲載している数値は、近年の入試傾向や大手予備校のデータを元にした大まかな「目安」です。実際の合格最低点やボーダーラインは、その年の共通テストの難易度(平均点)、各大学の募集定員、配点比率の変更などによって大きく変動します。出願を検討する際は、必ず各大学の公式サイトや最新の入試要項で正確なデータを確認してください。[要確認]

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