2025.12.06

〔医学部受験〕医学部 面接2026:頻出トピック10+模範回答

この記事は最新の一次情報(政府発表・厚生労働省・関連学会・主要報道)を参照して作成しました。(2025年時点での最新トレンドを反映しています)


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医学部 面接2026:頻出トピック10+模範回答(時事更新版)

こんにちは!医学部受験専門医進塾プレメディスタの講師です。

いよいよ2026年度入試(2025年度実施)に向けた対策が本格化してきましたね。「学科試験は自信があるけど、面接で突っ込まれたらどうしよう…」そんな不安を抱えていませんか?

近年の医学部面接では、単なる知識の有無ではなく、「正解のない問いに対して、医療者としてどう向き合うか」という姿勢が強く問われます。特に2024年から始まった「医師の働き方改革」や、急速に進む「医療AI」など、現場は大きな転換期にあります。

この記事では、忙しい受験生の皆さんが最短で対策できるよう、以下の3点をお届けします。

  1. 2026年入試で狙われる「最新時事トピック10選」
  2. そのまま使える「模範回答」と「構成テンプレート」
  3. 圧迫面接も怖くない「反論回避の魔法のフレーズ」

さあ、一緒に合格への切符を掴みに行きましょう!


頻出トピック1:医師の働き方改革(2024年4月施行)

【時事要約】

2024年4月より、医師に対する時間外労働の上限規制(原則年960時間以下)が適用されました。これは長時間労働による医師の過労死を防ぎ、医療の質を確保するための制度です。一方で、地域医療の担い手不足や、救急医療体制への影響、大学病院での研究時間の減少といった課題も浮き彫りになっています。(出典:厚生労働省「医師の働き方改革」特設サイト 2024年施行版)

【面接用模範回答】

結論: 私は、医師の働き方改革に賛成です。 

理由: 第一に、医師自身の心身の健康が守られなければ、患者さんに安全で質の高い医療を提供し続けることができないからです。第二に、ワークライフバランスが整うことで、多様な人材が医療現場で活躍できる環境が作れると考えます。

 具体例: 実際に、疲労による医療事故のリスクは科学的にも指摘されています。タスクシフトやチーム医療の推進で、業務を分担することが必要です。

 医療者の視点: 制度導入による人手不足の懸念もありますが、私は将来、限られた時間の中で最大限のパフォーマンスを発揮できるよう、チーム内の連携を大切にする医師になりたいです。

【反論回避フレーズ】

「確かに、地域医療への一時的な負担増という懸念もありますが、長期的には医療の持続可能性を高めるために不可欠な改革であると考えます。」

【即答メモ】

持続可能な医療のためには、まず医師が健康であるべき。(キーワード:医療安全、タスクシフト)


頻出トピック2:医療DXと生成AIの活用

【時事要約】

政府は「医療DX令和ビジョン2030」を掲げ、マイナンバーカードによるオンライン資格確認や電子カルテ情報の共有を進めています。また、Chat GPT等の生成AIを診療支援(要約作成や診断補助)に活用する動きも活発化していますが、情報の正確性(ハルシネーション)や個人情報保護、責任の所在といった倫理的課題も議論されています。(出典:厚生労働省 医療DX推進本部 2024年資料)

【面接用模範回答】

結論: 医療分野へのAIやDXの導入は積極的に進めるべきだと考えます。

理由: 事務作業の効率化により、医師が患者さんと向き合う時間を増やせるからです。また、膨大なデータに基づいた診断支援は、見落としを防ぐことにもつながります。 

具体例: 例えば、画像診断AIは既に高い精度を誇っており、医師のダブルチェックとして機能しています。 

医療者の視点: ただし、AIはあくまで「道具」です。最終的な診断と責任は医師が持ち、AIにはできない「患者さんの感情に寄り添うコミュニケーション」こそ、私が磨いていきたい能力です。

【反論回避フレーズ】

「AIの誤診リスクやセキュリティへの不安も理解できますが、医師の最終確認を徹底することを前提に、共存を目指すべきだと考えます。」

【即答メモ】

AIはツール。効率化で生まれた時間を「対話」に使う。(キーワード:診断支援、最終責任は人間)


頻出トピック3:災害医療(能登半島地震の教訓)

【時事要約】

2024年1月に発生した能登半島地震では、半島という地理的要因に加え、道路寸断や断水によりDMAT(災害派遣医療チーム)の活動や患者搬送が困難を極めました。特に透析患者の転院搬送や、避難所での感染症対策、高齢者の災害関連死を防ぐための「平時からの備え」と「広域連携」の重要性が再認識されています。(出典:日本医師会・厚生労働省 災害医療関連報告 2024年)

【面接用模範回答】

結論: 災害医療においては、発災後の対応だけでなく、平時からのインフラ整備と広域連携システムの強化が最重要だと考えます。 

理由: 災害時は「想定外」が必ず起きますが、水や電気が止まれば高度な医療機器も使えなくなるからです。

具体例: 能登半島地震では、断水により人工透析が困難となり、広域搬送が必要となりました。 

医療者の視点: 医師として目の前の救命活動を行う技術はもちろん、地域の脆弱性を事前に把握し、行政と連携してBCP(事業継続計画)を策定するような、マネジメントの視点も持ちたいと考えています。

【反論回避フレーズ】

「コスト面での課題はありますが、災害大国である日本においては、防災への投資は医療の一部であると考えます。」

【即答メモ】

医療はインフラの上に成り立つ。平時の備えと広域連携。(キーワード:DMAT、災害関連死、BCP)


頻出トピック4:高額医薬品と医療保険制度

【時事要約】

アルツハイマー病新薬「レカネマブ」など、画期的ながら極めて高額な薬剤が保険適用されました。医療技術の進歩は歓迎すべきですが、高齢化に伴い国民医療費が46兆円を超える中、現役世代の負担増と保険財政の持続可能性のバランスをどう取るかが問われています。(出典:中央社会保険医療協議会 2023-2024年審議内容)

【面接用模範回答】

結論: 新薬の保険適用は必要ですが、同時に費用対効果の厳格な評価と適正使用のルール作りが不可欠です。

理由: 経済的な理由で治療を諦める人がいないよう、皆保険制度を守る必要があるからです。一方で、財源は無限ではありません。

具体例: 高額な抗がん剤や認知症薬などは、投与対象となる患者さんの基準を明確にし、効果が見込めない場合は中止する勇気も必要です。

医療者の視点: 私は、患者さんにベストな治療を提案しつつも、社会全体のコスト意識を持ち、エビデンスに基づいた「無駄のない医療」を実践できる医師を目指します。

【反論回避フレーズ】

「命に値段をつけるのかという批判もあるかと思いますが、制度自体が破綻しては元も子もないため、全体最適の視点が必要だと考えます。」

【即答メモ】

革新と持続可能性のバランス。適正使用の厳格化。(キーワード:費用対効果、皆保険制度の維持)


頻出トピック5:地域医療とオンライン診療の恒久化

【時事要約】

医師の偏在(都市部への集中)は解消されておらず、地方やへき地での医師不足は深刻です。これに対し、政府は医学部の「地域枠」活用や、コロナ禍を経て恒久化された「オンライン診療(初診含む)」を組み合わせ、医療アクセスの確保を図っています。(出典:厚生労働省 医師需給分科会、オンライン診療の適切な実施に関する指針)

【面接用模範回答】

結論: オンライン診療と対面診療を適切に組み合わせる「ハイブリッド型」の地域医療を推進すべきです。

理由: 物理的な距離が医療格差になってはならないからです。オンラインは通院困難な高齢者の負担を減らせます。

具体例: 慢性疾患の安定期はオンラインで、急変時や検査が必要な時は対面で、といった役割分担が有効です。 

医療者の視点: 画面越しでは触診や詳細な観察ができないという限界を理解した上で、見逃しがないよう慎重に問診を行うスキルを磨き、地域医療に貢献したいです。

【反論回避フレーズ】

「オンラインでは誤診が増えるという意見もありますが、対面への切り替え基準を明確にすることで、リスクは最小限にできると考えます。」

【即答メモ】

対面の補完としてのオンライン。距離の壁を越える。(キーワード:医療アクセス、医師偏在、ハイブリッド)


頻出トピック6:少子化対策と小児・周産期医療

【時事要約】

2023年の合計特殊出生率が過去最低の1.20となり、少子化が加速しています。「こども家庭庁」の発足(2023年)に伴い、医療費の無償化や産後ケアの充実が進められていますが、小児科医・産科医のなり手不足や集約化によるアクセスの悪化といった課題も残っています。(出典:厚生労働省 人口動態統計、こども家庭庁政策 2024)

【面接用模範回答】

結論: 医療的な支援だけでなく、子育て世帯を社会全体で支える「切れ目のない支援」が必要です。

理由: 少子化の原因は経済的不安やワンオペ育児など複合的であり、病院の中だけで解決できる問題ではないからです。

具体例: 産後うつの予防や、病児保育の拡充など、医療と福祉が連携する場面が増えています。

医療者の視点: 私は小児科医として、子供の病気を治すだけでなく、親御さんの不安にも寄り添い、行政サービスへと繋ぐ「コーディネーター」のような役割も果たしたいと考えています。

【反論回避フレーズ】

「医療者の負担が増えるという懸念もありますが、多職種連携を進めることで、医師一人にかかる負担は分散できると考えます。」

【即答メモ】

医療+福祉の連携。親の不安解消も小児医療の一部。(キーワード:成育基本法、産後ケア、多職種連携)


頻出トピック7:人生会議(ACP)と終末期医療

【時事要約】

多死社会を迎える日本において、本人の意思が確認できないまま延命治療が行われるケースが課題となっています。厚生労働省は、人生の最終段階における医療・ケアについて、本人・家族・医療者が事前に話し合う「人生会議(ACP:アドバンス・ケア・プランニング)」を推進しています。(出典:厚生労働省「人生会議」普及啓発資料)

【面接用模範回答】

結論: ACP(人生会議)の普及を強力に進め、患者さん本人の価値観に基づいた最期を支えるべきです。

理由: 医療の目的は延命だけでなく、その人らしい生を全うすることの支援だからです。また、決断を迫られるご家族の精神的負担(代理意思決定の苦悩)を減らすことにも繋がります。

具体例: 認知症が進む前に、どのような最期を迎えたいか話し合っておくことは非常に重要です。

医療者の視点: 私は、医学的な説明をするだけでなく、患者さんが「何を大切にして生きてきたか」を引き出す対話力を身につけ、納得のいく選択を支えたいです。

【反論回避フレーズ】

「話し合いによって気持ちが変わることもありますが、ACPは一度きりではなく、病状の変化に合わせて何度も繰り返すプロセスそのものが重要だと理解しています。」

【即答メモ】

「死に方」は「生き方」。家族の負担軽減のためにも対話を。(キーワード:QOD=死の質、意思決定支援)


頻出トピック8:新型感染症への備え(JIHS創設)

【時事要約】

新型コロナウイルスの教訓を活かし、次のパンデミックに備えるため、国立健康危機管理研究機構(JIHS)の創設準備(2025年度予定)が進んでいます。科学的知見の収集と司令塔機能の一元化、そしてワクチン開発の国内体制強化が急務とされています。(出典:内閣感染症危機管理統括庁 2024年資料)

【面接用模範回答】

結論: 平時からのサーベイランス(監視)体制の強化と、国産ワクチンの開発力向上が不可欠です。 

理由: 未知の感染症に対しては、初動のスピードと正確な情報発信が被害を最小限にする鍵だからです。海外依存のリスクもコロナ禍で痛感しました。

具体例: 感染症のデータ収集を一元化し、迅速に政策決定できる日本版CDCのような組織(JIHS)に期待しています。 

医療者の視点: 臨床医としても、日頃から感染防護の基本を徹底し、パンデミック時にはデマに惑わされないよう、患者さんに正しい情報を伝える架け橋になりたいです。

【反論回避フレーズ】

「私権の制限を伴う対策には慎重であるべきですが、公衆衛生上の緊急事態においては、科学的根拠に基づいた一定の介入はやむを得ないと考えます。」

【即答メモ】

情報の集約と国産化。正しい知識の伝達。(キーワード:JIHS、ワクチン・治療薬開発、ヘルスリテラシー)


頻出トピック9:NIPT(新型出生前診断)と生命倫理

【時事要約】

妊婦の採血のみで胎児の染色体異常を調べるNIPTについて、認証施設の要件緩和が進み、検査を受けやすくなりました。一方で、十分なカウンセリングなしに検査が行われ、結果的に安易な人工妊娠中絶につながる「命の選別」への懸念や、ダウン症等の障害への理解不足が課題となっています。(出典:日本医学会 出生前検査認証制度等運営委員会)

【面接用模範回答】

結論: 検査の機会は保証されるべきですが、遺伝カウンセリングの充実がセットであるべきです。 

理由: 検査結果だけで判断するのではなく、障害のある子の生活実態や支援制度を知った上で、両親が熟考して決断する必要があるからです。 

具体例: 「陽性」と分かった時、どのようなサポートがあるのかを具体的に提示できる体制が必要です。 

医療者の視点: 私は、どの選択をしたとしてもご家族を尊重し、批判せず支え続ける姿勢を持ちたいです。同時に、障害があっても生きやすい社会を作る啓発も医師の役割だと考えます。

【反論回避フレーズ】

「命の選別につながるという批判は重く受け止めますが、検査そのものを禁止するのではなく、育てる選択肢も含めた十分な情報提供こそが重要だと考えます。」

【即答メモ】

知る権利と、支える責任。カウンセリング重視。(キーワード:自己決定権、遺伝カウンセリング、ノーマライゼーション)


頻出トピック10:臓器移植とドナー不足

【時事要約】

日本の臓器提供数は海外に比べ圧倒的に少なく、移植を待つ間に亡くなる患者が多くいます。2023-2024年には海外での不透明な腎臓移植(臓器売買の疑い)問題が報道され、国内でのドナー増加策や、改正臓器移植法のガイドライン見直しが議論されています。(出典:日本臓器移植ネットワーク、関連報道)

【面接用模範回答】

結論: 国内での臓器提供を増やすための啓発活動と、移植医療体制の整備をさらに進めるべきです。

理由: 海外渡航移植に頼ることは、国際的な倫理問題や公平性の観点から望ましくないからです。国内で完結できる体制が必要です。

具体例: 運転免許証や保険証の裏面の意思表示欄について、家族で話し合う機会を増やす教育が大切です。

医療者の視点: 移植医療は「善意」で成り立っています。提供者(ドナー)とそのご家族の尊い意思に敬意を払い、移植を受ける方(レシピエント)の命を繋ぐという重責を自覚して医療にあたりたいです。

【反論回避フレーズ】

「脳死を人の死とすることに抵抗感を持つ方もいらっしゃいます。だからこそ、提供しないという権利も含め、本人の意思表示を最大限尊重する社会であるべきです。」

【即答メモ】

国内完結が目標。意思表示の啓発。(キーワード:意思表示カード、家族の承諾、海外渡航移植問題)


面接で自分の意見を作る手順(5ステップ・テンプレート)

面接官に「あなたはどう思いますか?」と聞かれたら、焦らずこの型に当てはめてください。

  1. 結論(Yes/No/私は〜と考えます) 【50字】
    • まずはスタンスを明確に。「賛成です」「課題はありますが、推進すべきと考えます」
  2. 根拠(なぜなら〜だからです) 【80字】
    • 主要な理由を1つか2つ。「医療の質向上につながるからです」「患者さんの負担軽減になるからです」
  3. 具体例(ニュースや経験) 【80字】
    • 「ニュースで見た〜の事例では」「私の祖母の経験ですが」など、具体性をプラス。
  4. 医療者としての視点(しかし/だからこそ) 【80字】
    • ここが最重要。「制度のデメリットを補うために、医師として〜配慮したい」
  5. まとめ(以上より〜です) 【50字】
    • 「以上より、制度には賛成であり、その中で柔軟に対応したいと考えます」

FAQ:よくある質問

Q1. まったく知らないニュースを聞かれたら? 

A. 「勉強不足で申し訳ありません。その用語についてご教示いただけますでしょうか」と正直に言い、説明を聞いた上で意見を述べましょう。知ったかぶりはNGです。

Q2. 面接官と意見が対立したら? 

A. 「ご指摘の通り、〜という側面もありますね。勉強になります」と一度受け止め、「ただ、私は〜の観点からこう考えます」と冷静に続けましょう。議論(ディベート)ではなく対話(ダイアログ)です。

Q3. 自分の体験談を話してもいい? 

A. 大歓迎です。ただし「自分語り」で終わらず、「この経験から、社会全体の〜という課題に気づきました」と、一般論へつなげると評価が高いです。

Q4. 回答の長さはどれくらい?

 A. 1分程度(約300文字)が目安です。長すぎると会話のキャッチボールができなくなります。結論から先に話す癖をつけましょう。

Q5. 賛成か反対か、どっちが正解? 

A. 医療面接に絶対の正解はありません。「なぜそう考えるか」の論理性と、「患者や他職種への配慮があるか」という倫理観が見られています。


まとめ

医学部面接の時事対策は、単なる暗記ではありません。「もし自分が医師だったら、このニュースをどう捉え、どう行動するか?」というシミュレーションです。

今回紹介した10のトピックは、どれも2026年入試で問われる可能性が高いものばかり。まずは「即答メモ」の内容だけでも頭に入れ、お風呂に入っている時や通学中に、自分なりの言葉で話す練習をしてみてください。

あなたの「医師になりたい」という熱意が、論理的な言葉となって面接官に届くことを応援しています!


参考文献・情報ソース

  • 厚生労働省「医師の働き方改革」特設サイト(2024年4月施行関連資料)
  • 厚生労働省「医療DX令和ビジョン2030」関連資料
  • 内閣府「防災情報のページ(令和6年能登半島地震)」
  • 日本医学会「出生前検査認証制度等運営委員会」公表資料
  • 日本臓器移植ネットワーク・厚生労働省臓器移植関連データ

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