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四国の医学部を徹底比較！地域密着から先端研究まで、それぞれの個性とは？

医師を目指す受験生にとって、志望校選びは人生を左右する大きな分岐点です。特に四国地方で進学を検討している方は、大学の数が限られている分、「どの医学部にするべきか？」と迷う場面も多いでしょう。

四国には、徳島・香川・愛媛・高知の各県に1校ずつ、合計4つの国立大学医学部が設置されています。私立大学は存在せず、選択肢は国立に絞られるのが四国の特徴です。

本記事では、四国4県に存在する医学部を、教育内容・受験難易度・カリキュラム・立地・キャンパス環境など多角的な視点で分析・比較していきます。これから医学部を受験する方の判断材料になれば幸いです。

四国地方における医学部の位置づけ

四国の医学部はすべて国立大学に属しており、以下の4大学に限定されます。なお私立医学部は一つもありません。

• 徳島大学（徳島県徳島市）
• 香川大学（香川県木田郡三木町）
• 愛媛大学（愛媛県東温市）
• 高知大学（高知県南国市）

このうち、最も偏差値・難易度が高いとされるのが徳島大学です。次いで愛媛大学、香川大学、高知大学と続きますが、それぞれの違いは偏差値だけではありません。地域医療への取り組み、研究分野への注力度、教育方針など、大学ごとの「色」を知ることが重要です。

徳島大学医学部：先進的な研究教育と全国トップクラスの難関度

学びの特徴と環境

四国最古の医学部を有する徳島大学は、研究志向の強さで知られています。1年次から研究室に所属し、論文作成まで経験するプログラムが用意されており、早期から学術的探究心を育むことができます。

また、大学院進学を前提とした「MD-PhDコース」への進学者も多く、医師でありながら研究者として活躍したい学生には絶好の環境です。

入試制度の特徴

全国的にも珍しく、共通テストの比重が非常に大きいのが特徴です。特に英語と数学が個別学力試験の中心であり、理科は課されません。ただし、共通テストでの理科の配点が1.5倍になるため、基礎学力の高さが求められます。

香川大学医学部：多職種連携を学べる新キャンパスが魅力

教育の方針

香川大学医学部は、医学科だけでなく看護・臨床心理といった他学科と共に学べる環境が整っており、チーム医療の基礎を学生時代から体験できます。このような多職種協働教育は、今後の医療現場で重視される「連携力」を育てるうえで非常に有意義です。

2023年度には新しいキャンパスが完成し、設備面でも大幅に充実しました。これにより、最新の教育機器を用いた実習や講義が可能になり、快適な学修環境が整っています。

入試の特徴

共通テストと個別試験のバランスが取れており、国語や理科の配点が大きいのが特徴です。一方で英語・数学の共通テストの得点は圧縮されるため、個別試験での巻き返しも可能です。数学は計算量の多い標準問題が多く、戦略的な対策が必要です。

愛媛大学医学部：地域貢献と国際展開を両立する革新的なカリキュラム

地域医療とグローバル教育の融合

愛媛大学は、「地域に根ざしつつ世界に発信できる医師の育成」を掲げ、ローカルとグローバルの両軸で教育を展開しています。地域病院での長期実習はもちろん、海外提携大学との実習交換制度やVRを用いた臨床教育など、最先端技術と国際化を重視する姿勢がうかがえます。

また、1年次には必修科目として「医科学研究Ⅰ」が用意されており、早期から研究活動に触れることが可能です。

入試制度

個別学力試験の配点がやや高めで、共通テストで多少の失点があっても挽回のチャンスがあります。最大の特徴は「総合問題」で、英語と小論文が融合したような設問が出題されます。リスニングの配点が極めて低く、記述重視の英語対策が必要です。

理科は100分で2科目を処理しなければならず、解答速度と処理能力も問われます。また、生物は選択不可という制約もあります。

高知大学医学部：地域医療と先端研究のハイブリッド教育

独自の教育コンセプト

高知大学では「家庭医道場」や「統合医学コース」など、地域密着型の医療教育と先端医療の研究教育を融合したユニークなプログラムが展開されています。

学生は山間部での地域医療実習に参加し、医療の原点である「人に寄り添う力」を身につけます。一方、研究志向の学生には「先端医療学コース」が用意され、研究成果を国内外で発表する機会も与えられます。

入試の傾向

共通テストと個別試験のバランスは一般的で、国語・社会よりも理系科目の比重が高めです。英語は学部特有の出題形式が見られ、医療系のトピックに関する英文読解や記述問題が中心です。

理科は2科目120分での解答が求められるため、速読・速解のスキルが問われます。論理的思考力と表現力の両方を試される構成となっています。

各大学の比較まとめ

私立医学部が無く他地域に出向く必要あり

四国の医学部には私立医学部がありません。しかしだからと言って国公立医学部一本に絞るのはあまりにも心細いため、他地域の私立医学部大学を受けることになるでしょう。医学部受験は面接や小論もあるためいくら自信があっても国公立医学部一本勝負はリスクが高すぎます。岡山の川崎医科大学や九州、関西圏の大学も受験校として調べておきましょう。

他地域の医学部特徴

他の地域の特徴についてはこちらにまとめてあります。ご覧ください

・東北地方の医学部

・関東地方の医学部

・中部・東海地方の医学部

・関西・近畿地方の医学部

・中国地方の医学部

・九州地方の医学部

まとめ：自分に合った学びの場を見極めよう

四国の医学部は、それぞれが独自の教育理念と学修環境を持ち、決して一様ではありません。受験の難易度や偏差値だけでなく、「どんな医師になりたいか」「どこで、どう学びたいか」といった視点を重視することが重要です。

研究者を志すなら徳島大学、地域密着と国際感覚を養いたいなら愛媛大学、医療チームの一員としての連携力を育みたいなら香川大学、地域医療と基礎研究を両立したいなら高知大学という選択肢が見えてくるかもしれません。

自分の志と大学の特色がマッチすれば、6年間の学びはかけがえのない経験になるでしょう。丁寧に情報を比較し、後悔のない進路選びをしてください。

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