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東京慈恵会医科大学 一般入試の面接対策ガイド
東京慈恵会医科大学の医学部入試において、面接試験は非常に独特な形式を取っています。他の私立医学部とは異なり、一般的な個人面接に加え、MMI(Multiple Mini Interviews)形式の面接が採用されており、受験生にとっては準備が欠かせない重要な試験です。本記事では、その詳細と効果的な対策について解説します。
1. 面接の概要
面接の形式
東京慈恵会医科大学の面接は、以下の2種類で構成されています。
- 個人面接(1回):一般的な志望動機や自己PRを問われる面接
- テーマ別面接(MMI形式、5回):医学的な知識や倫理観を問う質問を中心に、即興対応力が試される
それぞれの面接は約7分間で行われ、受験生は異なる面接官が待つ部屋を順番に回っていきます。どの部屋からスタートするかは受験生ごとに異なるため、どの順番でも対応できる準備が求められます。
計6回も面接があるため大変ヘビーな内容になります。
また二次試験で不合格になる人が非常に多く正規合格者は約3割、補欠合格を含めても5割に届きません。面接点は30点あり(小論文25点、調査書等(※)評価が25点)合否を分ける試験と言えるでしょう。
面接の流れ
試験当日は以下の流れで進行します。
- ホールで面接の説明
- 5人ずつのグループに分かれ、面接会場へ移動
- 7分ごとに部屋を移動しながら、計5回の面接を実施
- 全ての面接が終了後、試験終了
各面接は強制終了となるため、時間管理が非常に重要です。
ブースが複数あり同時進行、強制終了となるので受験生の待ち時間はあまり多くありません。
2. MMI(Multiple Mini Interviews)とは?
MMIは、通常の個人面接とは異なり、シチュエーションに対する即興対応力が求められる面接形式です。具体的には、以下のような内容が問われます。
- 医療倫理に関するジレンマ問題(例:延命治療についての考え)
- 時事問題に関する意見表明(例:最新の医療技術に関する議論)
- 表やデータの読み取りと分析
- コミュニケーション能力を試す質問
特に倫理問題については、「特別な知識は必要ない」と大学側は発表していますが、実際には医学部志望者としての基礎的な考え方を持っているかが試されるため、対策は必須です。医学部志望するならこれくらいは知っていて当然だよねというラインが高いと言えます。
3. 面接対策のポイント
① 個人面接対策
問われる内容の例:
- 志望動機
- 自己PR(長所・短所)
- 高校生活の思い出
- 併願校とその理由
- 成績や出席状況についての質問
特に併願校についての質問は、慈恵医大がハイレベルな大学であることから頻繁に出題されるため、明確な理由を準備しておきましょう。
② MMI対策
- 即興対応力を鍛える
- 様々なシチュエーションについて、自分の意見を簡潔にまとめる練習をする
- 家族や友人と模擬面接を実施し、論理的に話す訓練を積む
- 医療倫理に関する基本的な知識を身につける
- 生命倫理、医師の責任、患者とのコミュニケーションなどを学ぶ
- 「医師のジレンマ」について考えを深める(例:終末期医療の意思決定)
- 時事問題にアンテナを張る
- 医療関連のニュースをチェックし、自分の考えを整理する
- 最近の医療技術や社会問題についての意見を持つ
- 圧迫面接に対する準備
- 一部の面接官はあえて厳しく反論をしてくる可能性がある
- その際、慌てずに論理的に反論する練習をする
- わからないことは素直に「わかりません」と回答する。ただし一言で済ませずに自分なりの意見も添えると良い。どうしてもわからない場合は詳しく聞きなおすこと。
- 典型的な質問への回答を準備する
- 医師としての使命感について
- チーム医療の重要性
- 医学部で学びたいこと
4. 面接官の視点と評価基準
東京慈恵会医科大学の面接では、以下のポイントが評価されます。
- 論理的思考力:質問に対し、筋道を立てて話せるか
- コミュニケーション能力:簡潔に要点を伝えられるか
- 医療への関心・倫理観:医師としての素質を持っているか
- ストレス耐性:圧迫面接に動じず対応できるか
特に、「論理が破綻しないこと」 が重要です。途中で意見を変えたり、一貫性のない回答をすると、評価が下がる可能性があります。
圧迫面接であるかどうかは面接官によるでしょう。また同じ対応をされても人によって感じ方は異なるため圧迫とは感じないこともあると思います。しかし医学部受験生の多くは人生で初めてともいえる決まった数の席を取り合う面接試験でしょうから少しの厳しさも圧迫と感じることがあります。
5. まとめ:効果的な面接対策のポイント
- 志望動機・自己PRを明確にしておく
- 医療倫理や時事問題について日頃から考えておく
- 模擬面接を活用し、即興対応力を鍛える
- 圧迫面接の対策をし、動じないメンタルを作る
- 論理的に話す練習を日常的に行う
東京慈恵会医科大学の面接は、受験生の本質を問う厳しい試験です。しかし、しっかりと準備をすれば、合格に近づくことができます。日々の積み重ねが成功の鍵となるため、今から対策を始めましょう!