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私立大学医学部で共通テスト利用入試をする価値はある?
共通テスト利用入試の概要
共通テスト利用入試とは、主に私立大学で実施されている入試方式の一つで、大学入学共通テストの結果を基に合否を判断するものです。この方式には、共通テストの結果のみで合否が決まる「単独型」と、共通テストと大学独自の試験結果を組み合わせて判定する「併用型」の2つのパターンがあります。
私立大学の医学部においては、必ず二次試験として小論文や面接が課されるため、「単独型」という形式は存在しません。そのため、医学部受験においては「共通テスト利用方式」と「一般入試併用型」の区別が重要となります。
共通テスト利用入試のメリット
私立大学医学部受験において、共通テスト利用入試を利用することにはいくつかのメリットがあります。
まず、受験機会が増える点が挙げられます。一般入試に加えて共通テスト利用入試にも出願することで、複数のチャンスを得ることができます。これは、受験生にとって非常に大きなメリットです。また、一般的に共通テスト利用形式の入試は、受験料が比較的安価に設定されています。
さらに、共通テスト利用型の入試では、一度の共通テストで複数の大学・学部を併願することが可能です。これにより、短期間で多くの選択肢を確保できるため、志望校の合格可能性を高めることができます。
また2浪をしていてこれ以上受からなければ別学部に進学するという時にも使われます。
医学部共通テスト利用入試の難易度 ほぼ受からない?
河合塾が発表した2024年の共通テスト利用入試におけるボーダーライン得点率を見てみると、医学部入試の難易度は、偏差値ランキングとほぼ一致していることがわかります。例えば、順天堂大学医学部の前期は90%、国際医療福祉大学や東京医科大学、帝京大学医学部も高得点が要求されます。
一方で、ボーダーラインが偏差値よりも高めに設定されている医学部もあります。例えば、帝京大学医学部や近畿大学医学部(中期)、福岡大学医学部です。これらの大学では、共通テストの選択科目や外部資格の加点が影響して、ボーダーラインが高くなる傾向があります。
共通テスト利用は8~9割が必要になるため共通テスト利用狙いで合格を取るのはほぼ無理というか難しいです。9割安定して共通テストでとれる人は当然国公立医学部に合格するので共通テスト利用で受かっても私立医学部には進学しません。なのであまり意味のない試験となります。
この傾向は他学部でも同様に見られ、このテストの実態は成績開示の遅い共通テスト利用で何点取れているかの確認目的で出願するなど本来の使い方とは違う使われ方をしています。
共通テスト利用入試の注意点
共通テスト利用入試にはメリットが多い一方で、注意すべき点もあります。
まず、共通テスト利用方式は、一般入試と比較して募集定員が少ないことです。これは、合格のハードルが高くなる要因の一つとなります。また、共通テストと私立大学医学部の一般入試の出題傾向が異なるため、共通テストの対策が十分でない場合、思わぬ苦戦を強いられる可能性があります。
さらに、共通テスト利用入試を検討する際には、受験生自身の学習状況を冷静に見極めることが重要です。特に、私立大学専願者で勉強が間に合っていない場合、共通テストと一般入試の両方に対応することが負担となり、かえって合格の可能性を下げてしまうリスクがあります。
結論
共通テスト利用入試は、受験機会を増やし、複数の大学を併願できるという点で非常に有利な選択肢です。しかし、その一方で、募集定員が少なく、共通テストの出題傾向が一般入試と異なる点に注意が必要です。共通テスト利用で合格しようとして共通テスト対策のみに絞るのは絶対にやめてください。