2026.02.14

金沢医科大学医学部の二次試験 対策

 


金沢医科大学医学部の二次試験 対策

2次試験の配点は小論文が60点、面接が110点となっており、合計170点のうち110点が面接関連という配分です。一次試験の学力だけでなく、二次試験での対応が合否を大きく左右することになります。

金沢医科大学が掲げる建学の精神は「良医を育てる」「知識と技術をきわめる」「社会に貢献する」という3つの柱です。二次試験では、この理念に共感し、医師としての資質を持った学生かどうかが見極められます。単に知識があるだけでなく、考える力や他者と対話する力が求められている試験だといえるでしょう。

面接

金沢医科大学の面接は、他の大学ではあまり見られない独特の形式で実施されます。グループ討論形式が採用されており、受験生3名から5名程度のグループに対して、面接官が3名という構成です。所要時間は約20分程度となっています。

面接当日の流れには特徴があります。まず、受験生は別室に案内され、そこで課題文や資料を読む時間が与えられます。この際、時計が設置されていない場合もあるため、時間感覚を研ぎ澄ませておく必要があるでしょう。課題文を読んだ後、面接室に移動すると、各受験生の席には異なる質問シートが置かれています。約2分間の準備時間の後、受験番号順に一人ずつ自分の質問への答えを発表していきます。興味深いのは、全員が異なる質問に答えるため、それぞれが違った視点を提示することになる点です。

全員の発表が終わった後、自由討論の時間に入ります。ここで大切なのは、ディベート形式ではないということです。相手を論破したり、自分の意見を押し通したりするのではなく、お互いの意見を尊重しながら建設的な議論を進めていく姿勢が評価されます。面接官は基本的に発言せず、受験生同士のやり取りを見守る立場に徹します。

過去に出題されたテーマを見ると、医療倫理や社会問題に関するものが多く出題されています。医師不足、がん告知の是非、被災地での看護師の役割といった医療に直結するテーマから、高齢者のペット飼育のメリットとデメリット、謝罪の意味といった倫理観や価値観を問うテーマまで、幅広い内容が扱われています。また、検査回数の適正性や概日リズムの医療応用など、医療の質と患者負担のバランスを考えさせる問題も見られます。

面接で重視されているのは、協調性と思いやりの心です。入学者選抜要項にも「周囲に対する協調性や思いやりの心をもち、あらゆる面で自己啓発を怠らない人」と明記されています。つまり、自分の意見を主張して目立とうとしたり、相手の意見を否定したりする姿勢は評価されません。すべての受験生が発言しやすい雰囲気を作り、コミュニケーションを促していく配慮が求められます。

グループ討論では沈黙が続く場面もあり得ます。面接官が助け船を出してくれることはないため、自ら話題を広げたり、他の受験生に意見を求めたりする主体性も必要になってきます。また、討論の様子がビデオで録画される場合もあるようですが、気にしすぎずに自然体で臨むことが大切です。

小論文

金沢医科大学の小論文は試験時間60分で、200字以内の記述が2問出題される形式です。2019年までは300字以内での要約問題でしたが、2020年以降は課題文の要約と意見論述をそれぞれ200字で書く形式に変わりました。さらに2021年以降は、グラフや図を読み取る問題が加わるようになっています。

近年の出題傾向を見ると、科学的な文章が多く出題されています。単なる要約だけでなく、理解した概念を医療現場での別の状況に応用して説明することが求められます。出生数減少や高齢化社会といった社会構造と医療の関係を扱うテーマが出され、文章とグラフを結びつけて分析する力が問われています。

金沢医科大学の小論文では、知識量よりも読解力と論理的思考力が重視されています。課題文を正確に読み取り、要点を整理し、その理解をもとに別の状況を説明できるかどうかが評価のポイントです。グラフが出題された場合、グラフだけを見て答えるのではなく、必ず課題文の内容を踏まえて読み解く必要があります。文章読解から逃げてグラフに飛びついてしまうと、的外れな答案になってしまう可能性があります。

小論文対策として大切なのは、まず要約の力を身につけることです。課題文全体を均等に圧縮するのではなく、筆者の主張(要旨)を中心に文章をまとめる練習が効果的です。また、医療に関連する社会問題について日頃から関心を持ち、自分なりの考えを持っておくことも重要です。新聞やニュースで取り上げられる医療トピックに触れる習慣をつけておくと、課題文の理解も深まりやすくなるでしょう。

金沢医科大学の二次試験は、「知っている医学生」ではなく「考え、対話できる医学生」を求めている試験だといえます。面接では他者の意見を尊重しながら自分の考えを述べる力、小論文では文章を正確に理解し論理的に説明する力が評価されます。これらの力は一朝一夕には身につかないものですので、できるだけ早い段階から準備を始めることが望ましいでしょう。

二次試験の配点の高さを考えると、学力試験の勉強と並行して面接・小論文の対策にも時間を割くことが合格への近道になります。

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