防衛医科大学校って医者を目指すにはアリ?ナシ?
そもそも環境が非常に特殊な防衛医科大学校ですが医者としての評価はどうなるのでしょうか?
防衛医科大学校卒業生の現実:医官としての道
防衛医科大学校を卒業した医師は、ほとんどが医官としての道を選びます。その背景には、自衛官としての任官を拒否した場合に膨大な請求が待っていることが挙げられます。この大学では学費が無料で、給料も貰えるという魅力がありますが、実際には自衛隊の尉官を育てるための制度であり、医官としての道がほぼ確定しています。拒否すると全額を返納しなければなりません。5000万を超える額となりますからさすがに払えないとなるわけですね。(学費の高い私立医学部に進学し浪人と留年をしたと思えば払えなくもない額にならないこともないですが)
医者としての経験が不足する?
防衛医官の業務は限定されています。そもそも自衛官は厳重なメディカルチェックを乗り越えた者しかなれません。健康状態が確認され、トレーニングを受け、健康的な食事を提供されるため、病気になるリスクは低いです。そのため、自衛隊病院では整形外科や風邪などの簡単な内科が中心であり、医者としての経験を積む機会が限られています。このため、卒業後の医療経験は一般の医師とは異なります。
そうした背景があってか防衛医科大学校の医局システムは、他の大学と比べて弱いとされています。医局が医者の人事権を持っており、医療情報や教育を提供していますが、防衛医官は公務員であるため、その制約は通用しません。そのため、医者としての能力向上には繋がりにくいとされています。
厳密にいうと経験不足というよりは病院で研修医として経験を積むのと医官として経験を積むのでは得られるものが若干異なるということに尽きるでしょう。好みの問題でどちらにいい悪いはあまりありません。
平和な国の防衛医という経験
防衛医官は平和な日本での医療業務を行うため、医者としての経験が限られています。戦争中の国の医官となれば常に生死をさまよう重体患者と接する経験が多数生まれるでしょうが幸いなことに今の日本でこういったケースは極稀です。このため、医者の世界では防衛医科大学校卒業生は経験値が低いと見なされ微妙な扱いを受けることがあるそうです。その根本的な問題は、防衛医官の養成が必要なのかどうか、という点にあります。逆に医官のような仕事は他の医学部からなろうとしてもなれませんから身についている能力が違っているのです。
そもそもの町医者と立場が違うということです。根本が高齢化や難病を抱えた人を助ける。というところではなく戦闘で負傷した人間を治す、助けるというところにあるので同じ医者とはいえ助ける人のターゲット層が違うというところにギャップがあります。
まとめ
防衛医科大学校卒業生は、入学の難易度は高いものの、結果としてその後の医師としてのキャリアにズレが生じることがあります。
ドラマなどで見る大病院で奮闘する医者というイメージとは違う医者を進むことになるわけですね。
防衛医大はその特異性から学閥などがほぼ存在せずそういったところが弱みと言えるかもしれません。
ただし国を守る一員になることは間違いありませんしやりがいも間違いなくあります。防衛医大を出て活躍している医師もたくさんいます。
なにより防衛医大はかなり偏差値が高いため一定の私立医学部に入るよりも難解です。
その難関を乗り越えることができる能力があるわけですから少々のことで負けたりしないわけですね。
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