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防衛医科大学校(防衛医大)医学科の偏差値と入試対策
今年も防衛医大の入試が近づいて参りました。10月に試験が行われる防衛医科大学校(防衛医大)は、全国の医学部の中でも高い偏差値と特殊な制度を持つ学校として知られています。今回は防衛医大の医学科の偏差値やその背景、受験のポイントを詳しく解説していきます。
防衛医科大学校の偏差値と位置
防衛医大の医学科の偏差値は 72.0 で、全国の医学部の中でも 16位 に位置しています。埼玉県にキャンパスを構えており、同じ県内にある埼玉医科大学(偏差値65.0)よりも難関です。このような高い偏差値にもかかわらず、防衛医大が人気を集めている理由は、主に次の6つに集約されます。
- 学費が無料 それどころか手当が支給される
- 試験も無料
- 試験会場も全国50カ所
- 卒業後の勤務先が約束される
- 入試日程が早い 練習になるうえ私立だけでなく他国公立医学部との併願が可能
- 受験科目が少なく特殊な試験形式
防衛医大は一般の医学部と違い、防衛省の一部門として設立され、自衛官として働く医師を育成する目的を持っています。そのため、防衛医大を卒業すると、自衛隊医官としての義務が発生し、指定された期間は自衛隊病院や関連施設での勤務が求められます。しかし、こうした制約があるにもかかわらず、多くの受験生が防衛医大を目指すのは、学費が免除される点や、在学中に手当を受け取れるという経済的メリットが大きいからです。
試験の特殊性
防衛医大の入試は他の医学部とは異なり、非常に特殊な形式が採用されています。特に、以下の点に注意する必要があります。
- 試験日程の早さ
防衛医大の一次試験は例年10月に実施され、二次試験が12月に行われます。この日程は他の医学部と比べて早いため、受験生は準備期間が限られることを考慮し、夏前から本格的な対策を始める必要があります。現役生にとっては、この早いスケジュールが特に大きなハードルとなりますが、一方で他の大学と併願が可能なため、実力試しとして受験する学生も少なくありません。 - 試験形式の特殊性
防衛医大の試験では、英語・数学・国語の3教科が90分の中で択一式で出題されます。これは他の大学には見られない形式であり、短時間で多くの問題を解くスピードが求められます。さらにその後、記述式の試験が実施され、国語・英語・数学・理科(物理・化学・生物の中から2科目選択)に対する深い理解が求められます。特に数学は問題量が多く、時間内に全てを解ききるのが難しいため、過去問を通じて効率的に時間を配分する訓練が必要です。また、「いずれでもない」という選択肢が存在するため、正確な計算力と細かいミスを防ぐ力も重要です。 - 小論文対策の重要性
一次試験の段階で小論文試験が課されることも、防衛医大の特徴の一つです。医学部において小論文試験が行われるケースは他にもありますが、防衛医大では特に早期からの対策が推奨されます。出題テーマは年によって異なるため、幅広い分野に対応できるように日頃からニュースや時事問題に関心を持ち、論理的な文章を書く練習を積むことが重要です。
合格するためのポイント
防衛医大に合格するためには、以下の3つのポイントが重要です。
- 出題形式に慣れる
防衛医大の入試問題は非常に特殊です。試験日程も早いため、夏前から過去問を解き始め、出題形式に慣れることが必須です。特に択一式試験では、どの教科から解くかや時間配分が重要となるため、試験の流れに慣れるためのトレーニングが必要です。 - 択一式テストで点数を稼ぐ
択一式テストの結果が合否を左右するため、まずここで高得点を取ることが合格の第一歩です。特に数学は問題数が多いため、時間配分をしっかりと練り、効率的に問題を解くスキルが求められます。 - 高い記述力と応用力をつける
記述試験では、高度な理解力と応用力が必要です。特に英語では、医療用語を含む高度な長文読解問題が出題されるため、医療英語に慣れておくことが求められます。また、他の教科でも応用問題が多く出題されるため、基礎を固めた上で応用力を伸ばす勉強が必要です。
最後に
防衛医科大学校は、医師を目指す学生にとって非常に特殊な選択肢です。学費が無料で手当が支給される一方、卒業後の勤務先が指定されるという制約があります。しかし、こうした条件をクリアできる受験生にとっては、非常に魅力的な環境です。防衛医大を志望する方は、早めの対策と特殊な試験形式に慣れることが合格への鍵となるでしょう。