2025年度の医学部入試における主な変更点
2025年度の医学部入試では、多くの大学で試験科目や配点、募集人数に変更が見られます。医学部を目指す受験生は、これらの変更をしっかり把握し、戦略を立てる必要があります。本記事では、主要な変更点をピックアップし、各大学の特徴や対応方法について解説します。
名古屋大学:2次試験国語の廃止
名古屋大学の医学部では、2025年度の2次試験から国語が廃止されます。新しい試験科目は、英語、数学、理科2科目、そして面接です。国語が得意な受験生にとっては不利になる可能性があるため、国語を含む2次試験を課す他の国立大学医学部も検討する必要が出てきます。逆に、数学や理科に強みを持つ受験生にとっては、試験内容が有利に働くかもしれません。
札幌医科大学:面接の重要性が倍増
札幌医科大学では、面接の配点が大幅に増加します。これまで700点中100点だった面接の比率が、800点中200点と高まるため、面接の成績が合否に大きく影響することになります。面接対策をしっかり行い、模擬面接などで自信をつけることが重要です。
関西医科大学:英語・数学の配点増加
関西医科大学では、2025年度入試において英語と数学の配点がそれぞれ100点から150点に引き上げられます。一方で理科の配点は変更がないため、英語と数学の重要性が増すことになります。英語や数学が得意な受験生にとって、この変更は朗報ですが、理科が得意な受験生にとっては、バランスを取るための戦略が求められます。
聖マリアンナ医科大学:共通テスト利用の導入
聖マリアンナ医科大学は、共通テスト利用入試を導入します。これにより、受験生は共通テストの成績を活用して、聖マリアンナ医科大学への合格を目指すことが可能になります。共通テストを得意とする受験生にとって、これは新たな選択肢となります。一方で、愛知医科大学では後期の共通テスト利用入試が廃止されるため、志望校を変更する可能性も検討しておく必要があります。
慶應義塾大学:試験日程の変更
慶應義塾大学では、2025年度入試において試験日程が変更され、1次試験は例年より10日早く2月9日に実施されることになりました。これにより、国公立大学を併願する受験生にとって、日程の調整がしやすくなる可能性があります。また、数学の出題範囲に「統計系な推測」が追加されるため、数学の学習範囲を広げることが求められます。今までは他の大学と異なり一番最後で行われていた入試なのでこの変更によりチャレンジ受験をする人が減るでしょう。
東京女子医科大学:推薦枠の名称変更
東京女子医科大学では、「卒業生子女」推薦という新しい推薦制度が導入されます。これにより、卒業生の親族がいる受験生にとっては新たな進路のチャンスが広がります。また、選抜方法として小グループ討論が追加されるため、コミュニケーション能力や問題解決能力が評価されることが期待されます。
東北医科薬科大学:総合型選抜の導入
東北医科薬科大学では、2025年度から総合型選抜が導入されます。これに伴い、一般選抜の募集人数が減少するため、総合型選抜に向けた対策が必要です。特に、4浪までの受験生が出願できる点が特徴で、幅広い受験生にチャンスが提供されています。総合型選抜では、小論文や面接が重視されるため、徹底した準備が重要です。
東京医科大学:学士選抜の新設
東京医科大学では、学士選抜が新たに導入されます。大学卒業者を対象としたこの選抜方式では、試験内容は学校推薦型選抜と同様です。また、英語検定試験を利用した推薦枠も新設され、募集定員が追加されるため、英語力が高い受験生にとって新たなチャンスとなります。
まとめ
2025年度の医学部入試では、多くの大学で試験科目や配点の変更が行われ、受験生にとっての選択肢が大きく変わります。自分の得意科目や強みを最大限に活かすためには、各大学の入試情報をしっかりと確認し、早めに対策を講じることが重要です。特に、面接や小論文といった対策は長期的に取り組む必要があり、模擬試験や面接練習を通じて準備を整えておくことが求められます。