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新学習指導要領と大学入試の変更点
社会の急速な変化と学校教育の進化
日本社会は近年、急激な変化を遂げています。人工知能(AI)の進化、スマートフォンの普及、グローバル化、宇宙開発など、未曾有のスピードで進む様々な出来事により、これからの未来は予測が難しいものとなっています。こうした変化に適応し、未来に向けて有効に学ぶために、学校教育も新たな方向性を模索しています。その象徴が学習指導要領の改定です。
新課程の変更点
最大の変化は共通テスト
一番大きく変わるのは共通テストで、その中でも注目されるのは情報科目の追加です。これにより、従来の科目とは異なり、100点満点の中で各科目の相関性が低くなりました。これにより、他科目間では発生する現象の数学ができないから物理ができない、といった相関性がなくなり、情報科目内で完結するようになりました。
数学の大きな変化
数学も大きく変化しており、これまでの数学Bが分裂して確率統計という新しい分野が加わりました。これにより、数学Cも新設され、その中にはベクトルと複素数平面が組み込まれました。共通テストだけを受験する生徒にとっては避けることもできますが、確率統計はまだ多くの生徒が触れていない分野で、難易度が高いとされています。
未来を見据えた教育の必要性
未来の社会では、AIやスマートフォン、グローバルな環境で生き抜くためには、従来の学び方だけでは不十分です。新学習指導要領は、将来を見据え、柔軟で広範な「生きる力」を身につけるための指針を提供しています。
新学習指導要領で育む資質・能力
新学習指導要領では、生徒たちが身につけるべき資質・能力を以下の三つの柱で示しています。
- 知識及び技能
- 思考力、判断力、表現力等
- 学びに向かう力、人間性など
※文部科学省・学習指導要領改訂の方向性より抜粋
これらの柱をバランスよく発展させることが、未来の社会において主体的で柔軟な対応ができる基盤となるでしょう。
大学入試の変化
新たな教科「情報」の追加
2025年度から実施される共通テストでも大きな変更があります。新たな教科「情報」が追加され、出題科目がスリム化されました。地理歴史や公民、数学などでも再編が行われ、試験時間も変更されました。これに適応するために、受験生は事前に対策を練る必要があります。
既卒生(浪人生)向けの経過措置
既卒生に対しても、現行の教育課程を経てきた者には経過措置が用意されています。新教育課程の「情報I」に関しては、別科目として試験が行われ、旧課程に基づく出題も行われます。これにより、異なる学習環境から来る生徒たちにも公平な対応がされるようになりました。
対策のポイント
これらの変更に対応するために、受験生が取るべき対策についても考えてみましょう。高校の授業を大切にすることが鍵であり、共通テストは基礎学力を測定するものとして位置づけられています。また、2025年度の大学入試対策として、出題内容や方針に関する情報を確認し、対策を練ることが不可欠です。
国として世界についていくための教育指導方針の転換ですが当事者たる受験生たちはかなり混乱を強いられるでしょう。ただし新学習指導要領や大学入試の変更は十分に対処できる範疇です。一人で解釈せず落ち着いて受験に合わせ対策しましょう。