2025.06.19

2025年度 国公立医学部医学科動向を徹底分析!志願者減少の背景

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2025年度 国公立医学部医学科 志願動向を徹底分析!志願者減少の背景と今後の注目ポイントとは?

2025年度の大学入試が幕を閉じ、医学部志望者の動向にも大きな変化が見られました。特に国公立大学医学部医学科では、ここ数年で起きた社会状況や教育制度の変化、入試制度の見直しなどが、志願者数に明確な影響を与えているようです。

本記事では、2025年度の国公立大学医学部医学科の志願状況を詳細に振り返るとともに、地域ごとの志願傾向や大学別の志願者増減、その背景にある要因、さらには2026年度に向けた入試制度変更の動きまで幅広く解説します。


志願者数は再び減少傾向に転換、2年連続の減少へ

2022年度、2023年度と新型感染症の影響で医療職の注目度が高まり、国公立医学部の志願者数は増加傾向にありました。しかし、2024年度から再び減少に転じ、2025年度もこの流れを引き継いでいます。

具体的には、前期日程では前年より667人、後期日程では412人の減少となり、合計で1079人もの志願者が減少しました。これは、全体の志願者数が21,957人と、前年度(23,036人)に比べて約4.7%の減少に相当します。倍率も前期で4.31倍、後期で19.22倍と、いずれもやや低下しています。

この動きは、2014~2021年度に続いた長期的な志願者減少傾向が、コロナ禍で一時的に持ち直した後、再び下降線を描き始めたことを意味しています。


志願者減の要因とは?18歳人口減・浪人生減少が影響

志願者数の減少には複数の要因が考えられます。まず第一に挙げられるのが、少子化による18歳人口の減少です。大学受験人口そのものが縮小しており、浪人生の層も相対的に薄くなってきているため、特にハイレベルな国公立医学部にチャレンジする受験生が減っています。

また、前年度に医学部志望者が増加し、合格難易度が上昇した反動もあります。「昨年の厳しさを踏まえ、今年はあえて志願を見送る」という安全志向の受験生が一定数存在したと考えられます。

さらに、一部大学で後期日程の廃止や総合型・推薦型入試への定員移行が進んでいることも、一般選抜の志願者数に影響を及ぼしています。


地域別の特徴:西高東低が浮き彫りに

地域別に志願状況を分析すると、明らかに西日本の堅調さが目立ちます。近畿地方や九州地方では志願者数が微増となる一方で、北海道や東北、関東甲信越などの地域では10%近い減少率を記録しました。

後期日程でも、地域ごとの偏りが顕著です。たとえば、東北地方では秋田大学などの志願者増加が目立つ一方で、関東や東海では志願者が大幅に減少しています。特定大学の動きが地域全体の数値を左右する傾向も見られました。

このような傾向から、医学部志望者が首都圏を避け、比較的競争の緩い地方大学に流れている様子がうかがえます。


大学別の動向:志願者が急増・急減した注目校

大学ごとの志願者数の増減には、「前年の志願状況の反動」が大きく関与しています。前年に志願者数が減少した大学は、その翌年に志願者が集中する傾向が強く、これを「隔年現象」と呼びます。

たとえば、富山大学や鳥取大学は前年度の志願者減少を受けて、2025年度は志願者が倍増。宮崎大学や鹿児島大学も、過去の落ち込みから大幅に回復しています。

一方、福島県立医科大学、三重大学、信州大学などは、前年に志願者が増えすぎたことから反動で大きく減少しました。これらの大学では、人気集中の翌年に「避ける動き」が生じた形です。


共通テストの影響と安全志向の定着

2025年度の共通テストでは、8割以上の高得点層が例年よりも多く、特に得点しやすかった国語の影響が強く出ました。この結果、「共通テストで得点できた分、確実に合格できそうな大学を狙う」という動きが顕著に現れました。

例えば、国語の配点比重が高い滋賀医科大学では、得点しやすさと相まって関西圏からの志願者が増加。共通テストで成功した現役生の多くが、理科の学習が不十分なままでも受験しやすい大学(例:徳島大学など)に流れた可能性もあります。

このように、安全志向が明確に反映された出願傾向となっており、「確実に受かる大学を狙う」受験生心理が強く働いた結果となりました。


国公立医学部の分布と偏差値帯にみる「東低西高」構造

国公立大学医学部は、全国に50校以上ありますが、その分布には地域的な偏りがあります。東日本よりも西日本に多く、実に34大学が西日本に集中しています。

偏差値分布で見ると、最上位(偏差値67.5以上)の大学は東西で拮抗していますが、偏差値65.0台の中堅難関大学は西日本に偏っており、「中間層」が西に厚い傾向です。

さらに、一次試験(共通テスト)よりも二次試験(個別学力試験)の配点が高い大学は西日本に多く、これは「学力勝負」を重視する文化が根強いことの表れと考えられます。


2026年度に向けた入試制度の動向:変更点に要注意!

2026年度の医学部入試では、複数の大学で選抜方式や配点比率の見直しが予定されています。特に、後期日程の廃止や推薦型選抜への比重移行が注目されており、一般選抜枠は今後さらに狭まる可能性があります。

また、出願条件の変更や試験科目の削減、面接・小論文の重視など、大学ごとに戦略が分かれる中で、受験生は早期からの情報収集が欠かせません。


まとめ:医学部志願者減少の本質と今後の戦略

2025年度の国公立大学医学部志願者数の減少は、一見するとネガティブなニュースにも思えますが、その背景には受験環境の変化と、より戦略的な進路選択をする受験生の姿が浮かび上がります。

隔年現象や安全志向、そして地域間の分布格差など、複雑に絡み合う要因を読み解きながら、自身に合った進学先を見つけることが今後ますます重要になるでしょう。

2026年度以降も、入試制度の変化に柔軟に対応しながら、「情報戦」とも言える大学入試を乗り切っていくことが求められます。


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