医学部受験の勉強方法
医学部受験の勉強方法
私立の医学部は学費の違いはありますが、基本的に受験できる回数が多いことと、数理においては多くの大学で最難関理系大学に出題されるような難問の出題が無いので上位理系受験生程数理が出来なくてもどこかしらの医学部であれば適切な対策を行うことで十分に合格することが出来ます。医学部の偏差値はどこも軒並み高いのでどうしても問題も難しいと思い込んでしまいがちですが実際はそんなことは無く例えば数学では上位校を受けないのであれば難問演習は不要だったりします。勿論御三家などは別で実際にかなり難しいですがそれでも慈恵と日医については対策の仕方があります。
医学部入試全般でいえば一次試験突破がまず何よりも大切です。ここがクリアできれば一先ず最終合格者の候補に入れます。正規合格は素晴らしですが、補欠から繰り上がって合格しても立派な合格ですからまずはこの候補に入る為に一次試験突破に向けて全力で勉強することが大切です。学力が医学部受験の水準に大きく満たない場合には一次の対策を最優先にして二次試験対策は後回しで全然良いと思います。当然ですがそれくらい一次試験は大切です。
実際の受験も、不合格になるということはたとえ一校であっても精神衛生上よくないので闇雲にたくさん受験することはせずに一次試験の問題の相性と配点をしっかり見極めて実際に受験する受験校のリストを作ると良いと思います。サポートを受けている先生に相談してみるなどして客観的なプロの意見を取り入れると尚良しです。
相性を見る為に過去問のやり込みはかなり大切で、赤本は収録されている問題は基本的に全部やります。(この年は問題の癖が強く再現性が低いので不要、となる年もあります)
通常の理工学部受験専門塾のakamonlabではそこまで過去問演習を行いませんがプレメディスタ式の医学部受験においてはかなり徹底的にやり込みます。勿論年によって問題作成者が変わる等傾向がガラッと変わる場合もありますが、その場合は仕方ないと割り切っています。条件は全受験生一緒なのでビハインドになるものも特にありません。
英語、数学は大学によって傾向が大きく異なりますが、理科については時間配分などの違いはあれど各大学問題の流れにそこまで大きな違いはありませんので、まず理科を安定させることで医学部受験突破のチャンスが増えます。理科は浪人生の場合は遅くとも夏までに一通り学習を終えることが大切で呑気に年末まで新しい分野の勉強をしているようでは合格は厳しいので出来るだけ駆け足で学習を進めるべきです。物理選択の受験生は力学と電磁気分野については多少微積分を利用した解法を理解することと、原子分野は毛嫌いせずに早い段階で学習してしまうと良いと思います。特に原子分野は勉強をしないで入試に臨む受験生が一定数いるように思いますが、原子が出題されないことをお祈りしながら試験本番を迎えることは精神衛生上よくないので高校物理の原子は難しい分野ではありませんから早めに対応しましょう。理科については仕上がればあまり大学毎の相性については気にする必要は無いと言えますので大学によって出題傾向が様々な英語、数学の内容で実際の受験校を決めていきます。
医学部受験生は英語が得意な生徒が多いのでその中でひと際抜けるには相当の英語力が必要ですが、得意な受験生は配点に傾斜がかかった国福、順天堂、東邦あたりを候補に入れると良いです。逆に英語が不得意な場合、数理がかなりできていても不利になる場合が多いので、英語に傾斜のかかった大学は無理に受験する必要は無いでしょう。
数学が極端に苦手な場合には(共通テストやセンター試験で4割に満たない等)そもそも医学部受験は厳しいと思いますが、教科書の例題から章末問題レベルを確実に解けるようにした後にセンター試験の過去問などを使って早く正確に解く訓練をしっかりと行うことで中堅以下の医学部問題はある程度解けるようになると思います。医学部入試での計算ミスはかなり致命的なので普段の演習からミスには最大限注意して演習することも大切です。標準的な問題は高い精度で確実に解けるようにする必要があります。
受験で大切なことは誰も解けない難問で部分点あるいは完答を得るよりことよりも誰もが解ける問題で失点しないことです。それを肝に銘じて独りよがりな勉強に走らない様に日々意識高く準備することが大切です。