いよいよ国公立医学部の後期日程が12日から始まります。今回は後期に本腰を入れている山梨大学医学部について解説致します。
国公立医学部後期試験と言えば関西の奈良県立医科、関東の山梨大学医学部この二大巨頭でしょう。
山梨大学医学部の変革:2024年度入試の注目ポイント
山梨大学医学部はその後期日程のみでの一般選抜入試が有名で、前期日程では募集が行われません。この後期試験は、東京大学理科三類や東京医科歯科大学で受験に失敗した受験生が、個別学力試験に挑戦する場として知られており、非常にハイレベルな競争が繰り広げられています。
山梨大学医学部の特徴
テスト面
国公立後期試験にありがちな共通テスト勝負ではなく個別学力試験が重視されます。
この形式はかなり珍しいものになりますが理由として上記の難関大学落ちの学生を狙っていることが挙げられます。
ライバルらが強いため難しい試験んになるでしょう
繰り上がりの補欠合格が異常に多い
理由として合格発表が3/20前後でこのころには他大に学費を納めていたり生徒によっては合格した大学の近くに新居を借りて新たな生活を始めようとしてます。それらをすべてキャンセルするとなると余計な費用が掛かるため敬遠されてしまうこと。
また関東地方に近い土地柄、受験者層に東大理Ⅲや私立御三家落ち(慶応義塾大学や日本医科大学など)も多いためもう一年やれば栄光を掴みとれる!という前向きなチャレンジ精神をもち、後期で国立に受かったことを前向きに捉えて浪人する人が多いことも一因です。
なので入りたい人は最後まで希望をもっていいと思います。
2024年度からの変更点
共通テスト重視から個別学力試験重視に変更へ
2024年度入試からは、山梨大学医学部の入試制度が大きく変更される予定です。これまでのバランス型の配点から、個別学力試験重視型の配点への切り替えが行われます。具体的な変更点は以下の通りです。
- 総合評価の変更: 共通テストの得点が900点、個別学力試験が2200点、面接が100点の、合計3200点満点の総合評価に変更されます。
これにより、個別学力試験の重要性が一段と高まり、合格を勝ち取るためには従来以上に戦略的な対策が求められます。
数学の難問と対策
山梨大学の数学は記述中心で、標準問題と難問がバランスよく配置されています。問題には計算量が非常に煩雑なものもあり、実力がないとアドバンテージを取るのは難しいでしょう。適切な時間配分と標準レベルの問題をしっかり解くことが重要です。大問6問構成で難易度は標準〜やや難、確率や整数が頻出しますが、その他さまざまな分野からの出題があります。
英語の試験が今季より追加
2024年度からは、共通テストの英語得点が高くなり、新たに英語の個別学力試験が追加される予定です。具体的な傾向や対策はまだ明らかにされていませんが、これまで以上に英語の力が求められることは確かです。対策の幅を広げ、着実に力をつけることが必要です。今季から追加された試験のため当然過去問がありません。医療系の英語対策が必要なのかどうか測りかねるところではあります。
物理、化学、生物:理科科目の対策
- 試験時間120分(理科2科目)
物理:基本的なレベル
物理は例年、力学、波動、電磁気などが出題されます。難易度は基本的なレベルですが、問題数が多く、時間配分が重要です。論述問題や描図問題もあり、記述に慣れる必要があります。
化学:難問あり
化学では計算力が求められ、理論分野が非常に重視されています。過去問演習を通して問題の難易度を理解し、しっかりと対策を進めましょう。難問が出題される傾向にあり、この難問とどう付き合うかが課題となります。化学が苦手な人は捨てるか最後に解きましょう。物理に時間を割いたほうが身のためです。化学が得意な人こそ対応が難しくなります。2科目同時に対応する必要があるため時間がかかりすぎていると感じたら飛ばす勇気も必要になります。
生物:幅広い対策が必要
生物は分子生物学が中心で、知識問題と考察問題がバランスよく出題されます。論述問題やグラフの描図問題もあるため、幅広い知識と思考力が必要です。
面接試験の変更点
面接試験では、新たに6人のグループディスカッションが導入されます。これにより、個々の意見を述べる力や協調性が評価されることになります。面接対策もしっかりと行い、臨機応変な対応ができるよう心掛けましょう。
2024年度の山梨大学医学部の入試は、これまで以上に受験生にとって厳しいものとなりそうです。しっかりと準備をして、自身の実力を最大限に発揮できるように頑張りましょう。