2024.08.01

どうして医学部受験は超難関化しているのか

医学部受験の難関化とその背景

1. 安定職業への人気

平成20年(2008年)のリーマンショックを契機に、公務員や資格を必要とする職業がより一層人気を集めるようになりました。特に医師は、高い安定性と社会的な需要から志望者が増え続けています。2025年問題、すなわち団塊の世代が後期高齢者となることに伴い、医療費の増加とともに医師の需要が一層高まることが予想されています。

何をしていても大金を得られたバブル期とは違い失われた30年を経験した日本社会ではみな”安定”を求めています。
一昔前なら金のないサラリーマンはカラ残業を繰り返し不労所得を得たり、フリーターでも稼ぎには困らないなんて時代もありました。どんな仕事についても安定して成長を繰り返していましたが長引く不況やAI、機械化の台頭で誰にでもできる仕事で稼ぐということが淘汰されつつあります。
そんな中で高見こそ目指さないもののくいっぱぐれない職業はなにか?資格職だ!機械に資格は取れない。となりその最高峰が医者であると判断されているのです。

2. 医学部入試の動向

医学部は将来の安定を感じさせる学部ですが、平成30年(2018年)の東京医科大学の不正入試問題以降、医師の働き方改革が議論され、平成31年(2019年)以降、私立医学部の受験者数は大幅に減少しました。令和2年(2020年)の国公立医学部医学科の志願者数も前年に比べ13.8%減少し、私立医学部でも志願者数の減少が続いています。

学費が高額な私立医学部は、経済的な負担から国公立医学部を志望する学生が増え、私立医学部の偏差値が低下する可能性があります。この傾向が国家試験の合格率に影響を及ぼすかもしれません。

しかし医学部入試の厳しさをなくすには至りません。今までと変わらず最難関は医学部であることは変わることはありません。多少の上下動はあれど微々たる差であることは間違いありません。

3. 試験内容と求められる資質

医学部受験では、小論文や面接がすべての大学で採用されています。九州大学も令和2年度(2020年度)から面接を導入しました。学科試験の科目も大学によって異なり、九州大学では化学と物理が必須ですが、島根大学や宮崎大学では英語と数学のみの試験もあります。

私立医学部でも試験科目が異なり、東海大学は理科1科目、帝京大学は英語と選択科目2つ、昭和大学は数学と国語の選択制となりました。

医者は人の命を預かる仕事です。最難関である医学部でありながら勉強だけができればいいというわけではなくその人の人格が最も重要視される学部でもあります。外科以外は直接命に関わらないじゃないか!と思うそこのあなた。薬は誰が処方しているかわかりますか。お医者様ですよね。自分の利益追求のために必要以上の薬を出したりする倫理観のない人が医者になっては困るのです。法律的な制限はありますが抜け道もあります。あまり適当な処方をすればオーバードーズを引き起こすこともあります。

医者として自覚と責任感を持てなさそうだと判断されればその入り口である医学部から弾かれるのは当然のことと言えます。

4. 志願者減少とその影響

2021年度の共通テストでは志願者数が減少し、国公立大学医学部の志願者数も減少傾向にあります。しかし、私立大学医学部の志願者数はさらに大幅に減少しました。この減少は少子化だけでなく、コロナ禍の影響が大きいと考えられます。

志願者数の減少により、医学部合格のチャンスが増えたものの、すべての予備校が合格者を増やせたわけではありません。合格のカギは、情報戦といえるほど最新の入試情報を正確に把握し、適切な対策を講じることです。

5. 医学部の入学定員と受験環境の変化

平成9年(1997年)の閣議決定で医学部の入学定員が抑制されましたが、新研修医制度の導入により、地域や診療科目による医師の偏在が深刻化し、平成20年(2008年)以降、定員増が始まりました。令和2年(2020年)には定員が9330人に達しましたが、依然として医師の偏在問題は続いています。

都市部一極集中が日本の問題でありますが地方にも医療を必要とする人は大勢います。すべての地方に医療を届けるためにその地に根づいた医師を育てる必要があるのです。

6. 医学部受験の競争と対策

医学部受験は他の学部に比べ競争が激しく、志望校の情報収集が重要です。国公立と私立の違い、入試の種類、科目、配点、出題形式などを理解し、志望校に合わせた受験対策が合格へのカギとなります。

医学部受験には他の大学受験とは異なるコツがあります。

それをしっかり教えてくれる環境選びがとても大切になると言えるでしょう。

医学部受験専門個別指導予備校 医進塾プレメディスタについて

1回60分 体験授業 (無料)

医学部受験専門の体験授業は随時承っております。
対面授業、オンライン授業どちらでも対応可能です。
お電話または下記フォームよりお気軽にお問い合わせください。

お電話によるお問い合わせ

 03-6407-0547

LINEによるお問い合わせ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
医学部合格メソッド公開中!