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自治医科大学の特徴と入学のプロセス
学費の特異性
自治医科大学は、一般的な国公立医学部と比較して学費が一切かからない点が大きな特徴です。具体的には、自治医科大学では学費が貸与され、一定の条件を満たすと返還が免除される仕組みです。ただし、学費以外の費用(寮費や食費など)は自己負担となります。
自治医科大学の設立目的と背景
自治医科大学は、昭和47年に全国の都道府県が共同で設立した医科大学で、主にへき地や離島の医療を確保し、住民の健康増進と福祉の充実を目指す医師の養成を目的としています。毎年、各都道府県から2〜3名が入学しています。栃木の宇都宮近くにあり東京、神奈川へも直通列車が走る立地となっています。
学費がかからない分の制約
自治医科大学では学費がかからない代わりに、全寮制であり、また定員の割り振りが特殊です。定員は約120名で、各都道府県に2〜3名ずつ割り振られます。この人数は都道府県の地域医療の人手不足の度合いで決まります。従って、競争相手は自分の都道府県内の受験生となります。通常下宿となるとかなりの金額が必要ですが設立理由などから寮費は格安で住むことができます。
入学者選抜の方法
入学者選抜は、学力試験、面接試験、出身学校長からの推薦書などにより総合的に判断されます。各都道府県単位で一次試験を行い、合格者は自治医科大学で二次試験を受けます。一次試験は1月下旬に行われ、学力試験と面接試験が含まれます。二次試験は自治医科大学で行われ、学力試験(記述式)と面接があります。定員は約120名で、各都道府県に2〜3名ずつという特性から進学校の多い東京、神奈川、大阪などの首都圏では競争がし烈になり高倍率となります。地方に行けば行くほど有利なシステムとなっています。
医師国家試験合格率の高さ
自治医科大学は医師国家試験の合格率がほぼ毎年100%であることで有名です。これは大学のカリキュラムに起因しています。自治医科大学では、1年次の後期から専門科目を学び始め、3年次で全国共通の試験(CBT)を受験し、4年次から病院実習が始まります。このように、低学年のうちに徹底的に勉強させるカリキュラムが、高い合格率の要因となっています。しかし100%とはどういうことかよく考えてみましょう。通常よりも早いカリキュラムで進む授業についていけない生徒だっているはずです。それにもかかわらず100%ということはそもそも受かる見込みのない者は留年させられているということ。厳しい内部試験に合格する必要があります。
卒業後の義務年限
卒業後は地元の都道府県に戻り、9年間の義務年限をこなします。この期間は、初期研修、へき地医療従事、後期研修を経て、再度へき地医療に従事することになります。義務年限を全うすると学費の返還が免除されますが、留年すると義務年限も延びるため注意が必要です。
へき地医療従事への理解が必要
各都道府県に2〜3名ずつという特性から都市部の東京や大阪からも当然募集があります。首都圏在住者にとっては僻地というもの自体が想像しづらいものであるかもしれません。ここで注意したいのは僻地を理解していない東京の受験生です。東京といえば大都会のイメージですが東京には諸島部があります。小笠原諸島はすべて東京都であり諸島部であるという特性から慢性的に医者が不足しています。なので東京枠の人は諸島部に配属されることがほとんどになります。一部奥多摩、檜原村の僻地もありますがこちらは大当たりと言えるかもしれません。本気を出せば都市部まで2時間弱でつけますので。一方諸島部ともなれば海がシケれば船は欠航、飛行機はもっと簡単に飛ばなくなります。八丈島は飛行機がありますが小笠原諸島に至っては24時間かけて船で行くしかありません。問題はこの環境に耐えられるかということになってきます。こんな環境にいきなり投げだされ仕事がない日も島からは出られません。その環境で10年、過ごすことになることをよく認識しましょう。理解があれば何でもありませんが東京だから僻地と言ってもしれていると高を括っていると悲惨なことになります。学費が無料な分拘束が厳しく鬱になり休んだとしてもその期間は減免されません。東京の受験生が最もギャップに悩まされることでしょう。一方で大阪は諸島部が存在せず平地が多く東京の奥多摩のような地域もないためそもそも僻地がありません。自治医大卒で唯一僻地医療に従事することがない珍しい環境です。しかしその分人気のない精神病院などに配属されることになります。
入試の形式と対策
自治医科大学の入試は一次試験と二次試験に分かれています。一次試験は学科試験と面接試験で、学科試験は全問マーク式です。二次試験は集団面接と個人面接、小論文で構成されています。面接では、地域医療に対する意欲や、自治医科大学の理念の理解度が問われます。
応募期間と注意点
自治医科大学の試験は共通テストの約1週間後に行われ、出願期間は1月初旬から中旬までです。また、自治医科大学に合格した場合、国公立大学の前期・後期試験は受けられないため、共通テストの結果に関わらず慎重な判断が求められます。
まとめ
自治医科大学は、学費の面で大きなメリットがある一方で、全寮制や義務年限などの制約があります。しかし、高い医師国家試験合格率や優れたカリキュラム、地域医療への貢献意欲がある学生にとっては魅力的な選択肢です。受験を考える際には、自身の将来の計画と合わせて慎重に検討することが重要です。
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