【私立医学部偏差値ランキング】東京女子医科大学がついに最下位転落

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河合塾が私立医学部の偏差値ランキングを更新しました。9月9日の更新により、いくつかの大学のランクが変動しています。

最も易しい私立医学部

不祥事、学費値上げ、合併話題、逆風続きの東京女子医科大学がついに最下位転落

今まで医学部の最下位といえば川崎医科大学でしたが東京女子医科大学がついに同率に並んでしまいました。今回の河合塾のランキングでは、川崎医科大学と東京女子医科大学が偏差値60.0で最も低いランクに位置づけられています。これまでは川崎医科大学が最も易しいとされていましたが、東京女子医科大学も同じランクに入ることで変化が見られました。そもそも女子しか受験できないため偏差値は低くなりがちなことは仕方のないことです。しかし東京の一等地にある東京女子医と岡山の田舎にあり受験会場も岡山のみの川崎医科と同率になってしまったということはかなりの衝撃があります。多くの医学部志望者が気になるのは、「最も合格しやすい私立医学部はどこか？」という点でしょう。学費が値上っていることは気になりますがそれよりも医学部に行くことを優先したいという女子は東京女子医科大学が狙い目になります。

地方の私立医学部の特徴

川崎医科大学や獨協医科大学のように、地方にある私立医学部は比較的偏差値が低くなりやすい傾向があります。川崎医科大学は岡山県に、獨協医科大学は栃木県の地方に位置しており、都市部の大学と比べて受験のハードルがやや低く設定されていると考えられます。しかし、偏差値が低いとされる医学部でも、合格するためには上位6.7％程度に入る必要があり、依然として非常に難易度が高いことに変わりはありません。そのため女子のみとはいえ東京にある女子医が最下位に食い込む展開は数年前ならば想像できませんでした。

学費と偏差値の関係

私立医学部の場合、学費と偏差値には反比例の傾向が見られます。偏差値が低い大学ほど、学費が高くなるケースが多いのです。たとえば、東京女子医科大学は2021年度から学費を約1,200万円も値上げしました。この学費の大幅な増加が、同大学の偏差値が低下した一因とも言われています。

私立医学部に通うには、6年間で3,500万〜4,500万円もの高額な学費が必要です。そのため、学費をできるだけ抑えたい家庭では、自然と高い偏差値の大学を受験することになります。学費を3,000万円以下に抑えたいと考える家庭では、必然的に偏差値が高い大学へのチャレンジが求められることになるのです。

他医学部の女子差別報道すら逆風に？

女子、浪人差別問題が18年に明るみに出て以降どこの大学でも女子だからという理由で一律減点はできなくなったため女子に絶対に差別がなかった東京女子医科大学をわざわざ受ける選択肢が減ってしまいました。以前は不当な理由で他大を落とされ最終的に女子医に流れ着いていた優秀な女学生も、学費も安く偏差値も高く知名度もある他大学が差別なく持っていくことになったので相対的に女子医のレベル低下、志望者数の低下を引き起こしました。女子の医学部受験生にとってこの差別問題が取り上げられ、差別がなくなりつつあることは朗報なのですが東京女子医科大学にとっては経営不振とのダブルパンチを食う結果になりました。

河合塾の最新私立医学部ランキング

一方最も難関とする私立医学部は、偏差値70.0の慶應義塾大学医学部です。この偏差値70.0のラインには、他に東京慈恵会医科大学、日本医科大学、順天堂大学医学部、関西医科大学の4校もランクインしています。特に関西医科大学は、他の関西の名門である大阪医科薬科大学よりも難易度が高いとされています。順天堂とともに学費の大幅値下げが人気上昇に一役買っています。どこも難関で偏差値に差はないですがやはり慶應が頭一つ抜けているでしょう。

偏差値67.5のランクには、東北医科薬科大学（A・B方式）、自治医科大学、昭和大学、東京医科大学、大阪医科薬科大学が入っています。一方で、東北医科薬科大学の一般枠は偏差値65.0と少し下のランクに位置しています。

河合塾偏差値ランキングの駿台予備校との違い

河合塾と駿台予備校のランキングには微妙な違いがあります。たとえば、駿台は関西医科大学と大阪医科薬科大学を同じ偏差値63と評価していますが、河合塾では関西医科大学がより難関とされています。これは、予備校によって評価基準やデータの取り方に差があるためです。

【私立医学部偏差値ランキング】東京女子医科大学がついに最下位転落