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私立医学部受験における相性の見極めと効果的な戦略
大学受験は、合格を勝ち取るために多角的な準備が求められますが、特に私立医学部の場合は、単に偏差値だけに基づいた志望校選びでは不十分です。各大学はそれぞれ異なる出題傾向や科目配点を持っており、自分の得意分野や試験の特性を見極めることが合否を左右します。ここでは、私立医学部受験における大学と自分との相性を見極める方法や戦略について解説します。
1. 偏差値だけに頼った大学選びをしない
医学部受験では、同じ偏差値帯の大学が複数存在しますが、それぞれの試験内容は大きく異なることがよくあります。たとえば、次のような特徴を持つ大学を考えてみましょう。
- 獨協医科大学:共通テスト形式のマークシート方式を採用しており、スピードと正確さが求められます。
- 聖マリアンナ医科大学:記述式の出題が多く、独特な形式があるため、解答には深い考察力が必要です。
このように、偏差値が同じ大学でも出題形式や試験の特性が異なるため、自分の学力や得意分野に応じて選ぶことが重要です。大学ごとの科目別の配点や過去の合格者の最低点なども参考に、自分が最大限の力を発揮できる受験校を選びましょう。
2. 大学ごとの出題傾向を分析しよう
志望校を選ぶ際には、大学ごとの出題傾向の詳細な分析が不可欠です。例えば、以下のような特徴があります。
- 東邦大学の英語は医学や生物学に関する専門的な内容が多く、注釈が少ないため難易度が高いです。しかし、数学や理科は比較的標準的な問題が多いです。
- 大阪医科大学では、英語は和訳のみで、問題数は少ないものの表現に細かい注意を払わないと得点を得るのが難しいです。対して、数学や理科はそれほど難しくありません。
このような違いを理解し、自分の得意科目と試験の難易度が合うかどうかを見極めることが、効率的な受験戦略につながります。たとえば、英語に自信があり理科が苦手な場合は、英語が難しく理科が標準レベルの大学を選ぶとよいでしょう。また入試問題は大学の入試形式が変わったタイミングなどで変更になることが多くあります。大学のトップが変わったり入試形式に変更があった際は注意してください
3. 公募推薦入試の活用
もし数学と英語に自信があり、推薦基準を満たしている場合、公募推薦入試を検討することも有効です。例えば、藤田保健衛生大学や愛知医科大学、福岡大学などの推薦入試は、数学と英語の2科目で受験できます。近畿大学では、数学と英語に加え理科の1科目も加わります。推薦入試は一般入試に比べて合格者の平均偏差値が低めです。ただし、面接や小論文が重要視されるため、準備を怠らないようにしましょう。推薦入試では大学が過去問を公開していないことが多いので、医学部受験専門予備校や独自の調査情報を活用することをお勧めします。
4. 出題形式に合った対策を
あらかじめ自分の受ける大学の出題形式に応じた勉強法を採用することも大切です。慶應義塾大学のように、丸暗記では対応できず応用力が求められる問題が多い大学では、深い考察力を持って順序立てて解答を導き出す練習が必要です。一方、問題量が多くスピードが求められる日本大学や埼玉医科大学では、効率よく解答を進めるテクニックが必要です。
記述式の問題が出題される大学が向いています。昭和大学、日本医科大学、東京慈恵会医科大学などは記述が中心で、単なる解法の暗記ではなく問題を深く理解し、自ら考える力が必要です。
5. 合格ラインを超えるための戦略
医学部合格を目指すためには、偏差値だけでなく問題の質や傾向を把握し、適切な対策を練ることが重要です。例えば、偏差値50台半ばの大学を目指しているのに慶應の問題が解けるようになる対策をする意味はありません。医学部受験では無駄なことをやっている時間はないのです。偏差値50台半ばの大学の問題は優しめでスピードが求められないことも多いです。岩手医科大学や東海大学などはその代表例です。こういった大学では確実に正確な解答を出すことで、逆転合格の可能性が高まります。模試での合格偏差値が65程度の大学でも、実際には55前後で合格する受験生も見られるため、諦めずに対策を行いましょう。
6. 捨て問を見極める力を養う
医学部受験勉強では、すべての問題を解こうとするよりも、「捨てるべき問題」を見極める力が必要です。どの大学でも、解くべき問題とそうでない問題を判断することが、限られた時間で効率よく得点を稼ぐ鍵です。例えば、過去問を解いていて10問中2~3問が非常に難しい問題であれば、それらを捨てる判断が求められます。これにより、合格に必要な重要な問題への集中力を高めることができます。ただし他の問題ではミスが許されません。医学部はミスを許さない文化が形成されているため小さなミスも命とりです。
7. 入試日程とスケジュールの管理
日本の私立医学部は31校あり、そのうち約10校が1月21日から28日頃にかけて一次試験を行います。受験のスケジュールが過密であるため、複数の大学を受験する際は、一次試験や二次試験の日程が重ならないように注意が必要です。また地方会場がない場合は実際に出向かなければなりません。移動時間や体力の消耗も考慮し、受験会場の場所や移動手段、宿泊施設の手配などを早めに行いましょう。とくに二次はほぼ大学のキャンパスで実施されるため泊りがけや飛行機で行く場合は数に限りがあるため早急に予約しましょう。当日にライブなどが控えてる値域ではホテルの予約がままならないこともあります。
8. 自分に合った大学選びを心がける
余裕がないかもしれませんが偏差値や試験問題の傾向だけでなく、大学のスクールカラーが自分と合うかもチェックしてください。思っていたキャンパスライフと違っていたとがっかりする大学生も少なくありません。特に医学部は医学部単科キャンパスであることも多いため人間関係が閉鎖的になりがちです。また楽しいキャンパスライフ以外にも自分が再受験生ならば高齢の学生にもしっかりと寄り添ってくれる大学かどうかといった観点も重要です。大学入学後に満足感を得られるかどうかも、将来の医師としての学びや充実した学生生活に関わってきます。