2025.01.03

国公立医学部合格を目指す:共通テスト何割取ればOK?7割?8割?

医学部合格を目指すための共通テスト得点率の目安と戦略

医学部志望者にとって、大学入学共通テストで「何割得点する必要があるのか」7割あれば旧帝を除く国公立ならば挑戦権を得られるでしょう。しかし医学部となると様相が違います。8割は必要?7割5分は?

共通テストの得点率は単に合否を左右するだけでなく、志望校選びにも大きな影響を及ぼします。本記事では、医学部合格に必要な得点率、各大学のボーダーライン、そして受験準備のための具体的なポイントを解説します。


医学部合格に必要な共通テスト得点率

1. 高得点を求められる医学部

共通テストにおいて最も高い得点率が必要とされるのは、東京大学医学部です。そのボーダー得点率は 約85% に達し、900点満点中 約835点以上 の得点が必要です。年によって若干の変動はあるもののこのレベルになると多少の易化難化には左右されないレベルの学力帯になってきますからほぼこの点数を目安にしていいでしょう。この得点率を達成するには、全科目を通じてわずか 65点 しか失点が許されず、苦手科目が一つでもあると大きく足を引っ張ることになります。全体の難易度が非常に高いことから、トップレベルの学力と安定した得点力が求められます。


2. 平均的な得点率の医学部

一方、国公立大学医学部の中でもボーダー得点率が比較的低い大学として、佐賀大学や宮崎大学などが挙げられます。これらの大学では 80%(900点満点中720点) 程度がボーダーラインとされています。東京大学医学部と比べると失点可能な点数は 180点 と広がりますが、それでも他学部と比べれば依然として高得点が求められます。ただし今年は情報が加わり数学の試験時間も伸びCも導入されました。さらに浪人生への経過措置もあるため荒れることが必須です。下限は多少点数が前後するでしょう。


3. 「76%の壁」の存在

医学部受験において、共通テストで 76% の得点率を下回る場合、合格可能性が大幅に低下します。
理由は以下の通りです:

  • 多くの国公立大学医学部では 第一段階選抜 を実施しており、共通テスト得点が一定ラインを下回ると二次試験を受ける資格が得られない。
  • 「挽回合格」を目指すには、二次試験で圧倒的な得点を取る必要があるが、それは現実的に非常に難しい。

たとえば、共通テストで70%(900点中630点)を大きく下回ると、鳥取大学(600点以上)や大阪公立大学(650点以上)のような比較的低い第一段階選抜ラインにも届かなくなります。そのため、「最低76%」を突破することが、医学部合格を目指す上での重要な前提条件となります。


得点率別の医学部戦略

高得点が必要な場合(80%以上)

共通テストで高得点を取るには、以下のポイントが重要です:

  • 苦手科目を徹底的に克服する。1科目の失点が他科目での高得点を無意味にしてしまうため。
  • 科目間の得点バランスを意識する。たとえば、国語や数学で70%程度しか取れない場合、他の科目で85%以上を安定して取る必要があります。
  • 模試結果を分析し、志望校の得点率に到達しているかを常に確認する。

得点率が伸び悩む場合(70%台後半)

共通テストで76%を目指すためには、次のような戦略が有効です:

  • 部分点を確実に取る:特に国語や数学の記述問題では、完全解答が難しくても部分点を意識して得点することが重要です。
  • 過去問分析を徹底する:共通テストの過去問や類似形式の問題を解き、出題傾向に慣れる。
  • 時間配分を訓練する:時間内に全問解き終わる練習を重ね、「あと5分あれば…」という後悔をなくす。

70%未満の場合の選択肢

共通テストの得点率が70%を大きく下回る場合、国公立大学医学部の第一段階選抜を突破するのは厳しい状況になります。この場合、次年度の合格を目指した「経験受験」を検討するか、私立医学部の対策に切り替えるのが現実的です。ただし足きりさえ突破できれば当然合格の可能性はあります。二次で挽回できる問題がくるかもしれませんし点数で上の人が面接でこけるかもしれません。挑戦する価値はあるでしょう。


医学部合格のための準備ポイント

1. ボーダー得点を意識した学習

合格最低点(最も低い得点で合格したライン)ではなく、合格者の中間点である ボーダー得点 を目指すことが重要です。ボーダー得点を超えることで、試験本番での安全圏を確保することができます。


2. 科目ごとの得点率目標

医学部志望者は、すべての科目で均等に得点する必要があります。

  • 数学や理科は 85% 以上を目標
  • 国語や英語などの文系科目でも少なくとも 70~75% を安定して取ること
  • 社会でも穴を作らない

3. 共通テストの特性を理解する

共通テストは年度によって難易度や平均点が大きく異なることがあります。そのため、前年度の合格最低点が低かったからといって安心せず、常に安定して高得点を取れる実力を養うことが必要です。


まとめ:医学部合格のための得点率の目安

医学部合格のために、共通テストで目指すべき得点率を以下にまとめます:

  • トップ校(例:東京大学医学部):83%(835点以上/900点)
  • 平均的な国公立医学部:80%(720点以上/900点)
  • 最低限突破すべきライン:76%(684点以上/900点)

※年度によって多少変動します。

※今年度は情報が追加されたため大学によっては点数が1000点の場合があります。

医学部に合格するには最低7割5分です。「75%の壁」を意識し、これを下回らないように日頃の学習を徹底しましょう。また、1点の差が合否を左右するため、科目間のバランスを意識した学習計画を立てることが成功の鍵となります。

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