2025.07.17

2025年度 医学部入試の志願動向 〜高倍率と日程重複の影響〜

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2025年度 医学部入試の志願動向を徹底解説 〜依然として続く高倍率と日程重複の影響〜

2025年度の大学医学部入試は、例年通りの厳しさを保ちながらも、いくつかの大学で志願者数の大幅な増減が見られました。特に今年度は、共通テストの実施日が例年より遅れたことで、一次試験の日程がタイトになり、試験日が重なる大学が続出するという異例の事態が発生。その影響で受験生の動向にも変化が見られました。本記事では、最新の志願者数や倍率、大学別の特徴的な動き、さらには2026年度以降の見通しまでを詳細に解説します。


志願者数の全体傾向:昨年並みを維持

2025年度の私立医学部一般選抜における全体の志願者数は10万5846人と、前年(10万5432人)とほぼ同水準で推移しました。

  • 一般方式:90,575人(前年90,467人)
  • 共通テスト利用方式:15,271人(前年14,965人)

この数字からもわかるように、医学部人気は衰える気配がありません。特に私立医学部は常に高倍率で知られ、今年も一般方式で15.4倍、共通テスト利用で15.0倍という極めて高い競争率が続いています。


日程圧縮による受験日重複が影響

今年の共通テストは1月13〜14日と例年より遅めの実施だったため、私立医学部の一次試験期間は1月21日〜2月11日までのわずか21日間に圧縮されました。その結果、複数大学の試験日が重なるケースが急増。

例えば、1月23日には杏林大学と帝京大学、1月25日には東北医科薬科大学、2月4日には藤田医科大学と東邦大学など、同日に複数の試験を実施する大学が相次ぎ、受験生は志望校選定に頭を悩ませることとなりました。

2026年は更なる受験日重複が発生!?

文部科学省はかねてから大学受験の日程を2月1日からにするように求めています。二次試験もある医学部は多くの大学がこの決まりを無視し共通テスト直後から試験をバンバン実施していました。しかし見かねた文部科学省から再度の通達があったこと、他学部でも早期受験による青田買いがニュースになるなど問題視されていることから今年は2月以降に実施を検討する大学が多く、さらに重複が起こりそうです。


2025大学別の志願動向:日程の影響で明暗分かれる

志願者が増加した大学

  • 獨協医科大学:日程変更により他大学との重複が少なく、3,415人(前年比大幅増)。
  • 昭和大学:1次試験日が単独になり、2,734人(前年比約38%増)。
  • 久留米大学:1,383人(前年比110人増)。
  • 福岡大学:2,593人(前年比500人以上の増加)。共通テスト利用でも増加傾向。
  • 埼玉医科大学:試験日が前年より競合校と少なくなり、志願者数は前年の1.65倍と急増。

志願者が減少した大学

  • 近畿大学:川崎医科大学と試験日が重なり、1,569人(前年比395人減)。
  • 藤田医科大学:東邦大学・埼玉医科大学と試験日が重なり、1,625人(前年比17.2%減)。
  • 東京医科大学:2,686人(前年比111人減)。
  • 愛知医科大学:2,179人(前年比33人減)。

こうした動きから、「試験日重複」が志願者数に与える影響の大きさが改めて浮き彫りとなりました。


共通テスト利用方式にも変化

共通テスト利用方式に関しても、実施形態の変更により志願者数に影響が出ています。

  • 愛知医科大学は共通テスト利用後期を廃止し、前期に志願者が集中(988人、前年比116人増)。
  • 藤田医科大学も共通テスト利用後期を取りやめたことで、前期志願者が前年比2.7%増。
  • 聖マリアンナ医科大学は共通テスト利用方式を新設し、たった5名の募集に対し519人が志願。倍率は103.8倍という驚異的な数字を記録しました。

後期試験の倍率は異常な水準

2025年度後期試験の実質倍率を見ると、その異常さが際立ちます。以下は主な後期試験の倍率トップ10です:

  1. 聖マリアンナ医科大学(後期):149.0倍
  2. 金沢医科大学(後期):110.0倍
  3. 久留米大学(後期):81.1倍
  4. 産業医科大学:74.0倍
  5. 藤田医科大学(後期):73.3倍

このような倍率からも、後期試験が“最後のチャンス”として多くの受験生に賭けられていることが分かります。


既卒生が有利だった背景とは?

今年度は新課程初年度ということもあり、現役生にとって共通テスト対策は未知の要素も多く、教科「情報I」の追加など新たな負担もありました。その結果、準備期間の長い既卒生が安定した得点を叩き出し、有利に立ったとみられています。


国公立との関係性:受験生は強気に出願傾向

国公立医学部の倍率は前期4.1倍、後期16.5倍とやや低下しましたが、依然として難関であることに変わりありません。ただし、共通テストの平均点が高めに推移していることで、国公立志望の受験生は強気に出願し、行きたい大学を受けて二次試験勝負という傾向が見られます。平均点が高めということは高得点帯での差がついていないということ。共通テスト対策は必須ですが二次試験もより見過ごせないものになります。


今後の見通し:2026年度に向けての注意点

文部科学省の通達により、今後は「学力試験は2月1日以降」に一本化される見通しです。これまで1月に実施していた以下の大学が、2026年度から試験日を2月に移すことが決定しています:

  • 獨協医科大学
  • 北里大学医学部
  • 杏林大学医学部
  • 金沢医科大学
  • 川崎医科大学

この変更により、試験日重複のリスクはさらに高まり、受験校選びがより複雑になると予想されます。受験生は**「学力」「試験科目」「学費」以上に、試験日程を慎重に確認することが重要**です。


まとめ:医学部受験は入念な戦略と情報収集がカギ

2025年度の私立医学部入試は、全体的な志願者数は前年と変わらず、激戦状態が続いています。日程重複の影響は大きく、特に中堅大学の志願動向に如実に表れました。

来年度以降も、制度変更や日程変更などで受験環境が大きく変化することが予想されます。医学部合格を目指す受験生は、「偏差値」や「倍率」だけにとらわれず、日程や試験方式、共通テストとの相性など多面的に情報を分析し、戦略的な出願を心がけていく必要があるでしょう。


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