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医学部入学者における女性割合が41%に到達 — 2025年度統計で過去10年で最高に
はじめに
2025年度の医学部医学科入試において、女性の入学者割合が41.0%となり、過去10年で最も高い水準に達したことが文部科学省の調査で明らかになりました。この数値は医学部受験の性別構成にどのような変化が起きているのかを示す重要な指標です。本稿では最新統計をもとにその背景と今後の意味を整理します。
文部科学省が公表した最新データ
2025年度入試(2025年4月入学者)について文部科学省が調査した結果、以下のようにまとめられています:
- 受験者数(全体):121,397人
- 合格者数(全体):13,879人
- 入学者数(全体):9,218人
- 合格率(全体):11.4%
- 男女別受験者:男性 67,480人/女性 53,917人
- 男女別合格者:男性 8,286人/女性 5,593人
- 男女別合格率:男性 12.3%/女性 10.4%
- 男女別入学者:男性 5,438人/女性 3,780人
- 入学者に占める女性割合:41.0%(過去10年で最高)
- 国立大入学比率:男性 61.8%/女性 38.2%
- 公立大入学比率:男性 67.2%/女性 32.8%
- 私立大入学比率:男性 53.6%/女性 46.4%
(出典:文部科学省 2025年度医学部入試 統計)
10年で進んだ女性の医学部進出の割合上昇
2025年度の女性入学者割合 41.0%は、調査が始まったここ10年で最も高い値です。
そもそも医学部における男女別統計は、2019年度以降に文部科学省が全81大学・医学部医学科を対象に男女別合格率と志願者数を公表するようになったことが背景にあります。それ以前は差別的な扱いが問題化した事案があり、その改善の流れで統計公表が継続されています。
なぜ女性割合が4割に達したのか
過去数年のデータでは、女性の受験者数・合格者数が増加傾向にあります。例えば2024年度には女性受験者数が5万人を超えました(女性受験者は5万2,298人)。
この20年以上にわたる変化を振り返ると、女性の医学部進学率は1990年代には30%前後の推移が長く続いていましたが、近年はその割合が徐々に上昇しています。社会的背景としては、医師としてのキャリア形成やライフスタイルとの両立を希望する傾向の高まり、医療現場での女性医師の需要増が影響している可能性があります
男女別の合格率と設置者別の違い
女性の合格率は男性よりやや低い傾向が見られますが、全体としては大差が縮まってきています。2025年度の男女別合格率は男性が12.3%、女性が10.4%です。
また、設置者別では国立・公立・私立それぞれで男女比率が異なり、特に私立大学では女性の割合が比較的高く、46.4%になっています。
大学別の男女比の傾向
国公立大学を例にとると、大学ごとに男女比にはばらつきがあります。たとえば弘前大学医学部では女性入学者が56.3%と比較的高く、旭川医科大学でも41.7%と女性の割合が高い一方で、北海道大学では28.1%にとどまるなど、各校によって特徴があります。
私立大学でも女子学生の割合が40%を超える大学が多く、北里大学(58.5%)や埼玉医科大学(57.7%)などでは女性が過半数になるケースも見られます。
背景にある「不適切な入試」問題
2018年に一部大学で女性受験者を不利に扱う不正入試が発覚したことがきっかけで、文部科学省が男女別の合格率調査を導入しました。この調査が制度の透明性を高め、長期的に男女比の改善につながったという見て間違いないでしょう。
Q&A:女子率上昇を受けた志望校選び
Q1. 医学部の合格率に男女差があることは、志望校選びにどう影響しますか?
A. データは参考情報として活用してください。
過去の不正入試は解消に向かっていますが、大学によって男女別の合格率に傾向的な差があることは事実です。しかし、これは不正ではなく、受験者層の分布や学力のばらつきが影響している可能性が高いです。志望校を選ぶ際は、過去の合格率だけでなく、大学の教育方針、研修制度、女性医師支援策などを総合的に評価することが重要です。また18年以前から女子率の低いまま推移している医学部はいまだ差別が行われてるというよりも女子育成のノウハウに欠けるため、選ばれないという背景もあるかもしれません。
Q2. 女性の医学部進学者が増えることで、将来、医師のキャリアパスは変わりますか?
A. キャリアの選択肢は広がると期待されます。
女性医師の増加は、大学病院や専門学会に、育児と両立しやすい柔軟な勤務体系の導入を促す大きな圧力となります。これは、男性医師や他の職種の働き方にも好影響を与え、結果として全ての医師が長く働きやすい環境を構築することにつながります。一方で力仕事が多く女子人気が低い外科などは倍率が下がる可能性もあります。女子人気の高い科は倍率が上がるかもしれません。
Q3. 国立・公立・私立で合格率に違いがあるのはなぜですか?
A. 入試科目、学費、地域枠の有無など多くの要因があります。
一般に学費の安い国立・公立は人気が高く倍率が高くなりがちです。また、私立大学では、地域枠や特定の選抜方式(例:研究医枠)によって、合格率が変動しやすい傾向もあります。設置者別のデータは、入試の特性を理解する上で役立ちます。
まとめ
2025年度の医学部医学科入学者に占める女性の割合が41.0%に達したことは、この10年間の男女比変化を示す象徴的なデータです。統計の公表と改善の取り組みによって、受験環境や進学意欲にも変化が生まれていることがうかがえます。今後も公正な入試と多様な医療人材の育成に向けた動きが注目されます。
参考・出典
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