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【医学部受験】クリスマス・年末年始の「過ごし方」完全ガイド｜合格へ繋ぐ直前対策と親の役割

【医学部受験】クリスマス・年末年始の「過ごし方」

医学部受験生の皆さん、そして日々サポートされている保護者の皆様、メリークリスマス。医進塾プレメディスタ講師です。今日はイブですね。

街はすっかりイルミネーションに彩られ、スーパーにはクリスマスのご馳走やお正月飾りが並び始めましたね。

ここで皆さんに一つ問いかけさせてください。

「今年のクリスマスと年末年始、どう過ごす予定ですか？」

「さすがにパーティーはしないけど、少しゆっくりしようかな……」

もしそう考えているなら、少しだけ厳しい現実をお話しさせてください。この時期の過ごし方は、医学部合格の可能性を大きく左右する分岐点なのです。

1. 年末年始に潜む「魔物」と医学部入試の現実

華やかな雰囲気が奪う集中力

12月25日のクリスマス、そして大晦日からお正月。この1週間ほどの間には、受験生にとっての「魔物」が潜んでいます。

テレビをつければ特番ばかり、外を出歩けばクリスマス一色の飾りつけやイルミネーション、SNSを見れば友人の楽しそうな投稿、久しぶりに会う親戚からの「久しぶり！元気？」という声掛け。

これらは普段なら楽しいイベントですが、直前期の受験生にとっては「集中力を切断するノイズ」になり得ます。一度切れた集中力を元の「受験モード」に戻すには、想像以上のエネルギーが必要です。

年明け早々に「本番」が始まる恐怖

医学部受験が他の学部と決定的に違うのは、「入試日程の早さと過密さ」です。

多くの受験生が1月中旬の大学入学共通テストを受けますが、私立医学部を併願する場合、共通テストの直後から独自の試験がスタートすることが珍しくありません。

• 1月第2週： 大学入学共通テスト

• 1月下旬〜： 私立医学部の一般入試が連日続く

つまり、世間が「お正月気分」から抜け出す頃には、医学部受験生はすでに戦場のど真ん中にいるのです。年末年始にリズムを崩してしまうと、立て直す間もなく本番に突入し、雪崩式に結果に影響してしまう。これが最も恐ろしいシナリオです。

2. 「今」気が抜けると致命傷になる理由

なぜ私がここまで口うるさく言うのか。それは、この時期のロスタイムが「単なる時間のロス」以上のダメージを与えるからです。

• 生活リズムの崩壊： 夜更かしや不規則な食事は、脳のパフォーマンスを著しく低下させます。一度崩れた睡眠サイクルを戻すには数日かかります。

• メンタルの揺らぎ： 「周りは楽しそうなのに自分だけ……」という孤独感や、「勉強しなかった」という罪悪感が自己肯定感を下げ、試験本番のメンタルに悪影響を及ぼします。

• 感覚の鈍化： 特に数学や化学の計算、英語の長文読解は、数日触れないだけで「勘」が鈍ります。トップ層がひしめく医学部入試では、この微差が合否を分けます。

3. 受験生がやるべき「核」となる勉強法

では、具体的に何をすべきか。答えはシンプルです。

「基礎の総点検」と「実戦形式のアウトプット」を同時に回すことです。

基礎固め（インプット）

新しい参考書に手を出す時期ではありません。

• 英単語・文法： 抜けがないか高速でチェック。

• 理科の暗記分野： 無機化学や生物の知識問題など、知っていれば解ける問題を確実に。

• 数学の公式確認： 曖昧な公式をゼロにします。

実戦演習（アウトプット）

• 共通テスト予想問題・過去問： 時間を計って解く。

• 志望校の過去問： 年末年始であっても「1日1年分」などノルマを決めて解く。

大切なのは、「今まで通りのルーチンを守り抜くこと」です。特別なことはしなくていい。淡々と、いつも通り机に向かう。それが最強の対策です。

【実践】クリスマス・大晦日用「60分集中ルーチン」

どうしても家族との食事などで時間が取られる場合や、集中力が切れそうな時は、この「60分セット」を1日に数回回してください。

※これを朝・昼・晩に1回ずつやるだけでも、感覚の維持に役立ちます。

4. 保護者の方へ：この時期の「正解」サポート

保護者の皆様にとって、年末年始は親戚対応や準備で忙しい時期かと思います。しかし、受験生の親としての役割はゴールキーパーに徹することです。

親戚対応は「壁」になってください

年末年始、親戚が集まる場合、お子様を無理に挨拶させたり、リビングに長時間座らせたりする必要はありません。

• 親戚には事前に「今年は受験の追い込みなので、挨拶だけ失礼させます」と伝えておく。

• 「どこの大学受けるの？」「模試の判定はどう？」といったデリカシーのない質問からお子様を守る（「あの子に任せているので」とサラリとかわす）。受験生は追い詰められていて小さなことでメンタルに異常をきたしてしまいます。

食事の「特別感」はOK、言動は「いつも通り」

クリスマスケーキや、大晦日の美味しい食事。これらはぜひ用意してあげてください。食事は良い気分転換になります。ただし、以下の点に注意してください。

• ダラダラ食べさせない： 食事の時間は1時間以内など区切りをつける。

• 生ものや胃もたれするものは注意：クリスマスもお正月もあまり生ものはでないでしょうから心配は余りいりませんが一応気をつけましょう。寿司などもアニサキス症などに見舞われるリスクがあるためあまり望ましくはありません。（ほぼありませんが）。脂っこいものは若さで何とかなることも多いのですが、過食になりがちな時期ですから念のため気をつけてください。

• アルコールは勧めない： 睡眠の質を下げるため、お祝いの乾杯もジュースで。いくら多浪の多い医学部受験といっても飲酒をする受験生はほとんどいないでしょうが。

［要注意］やってはいけないNG言動

良かれと思ってかけた言葉が、プレッシャーになることがあります。

• ❌ 「いとこの〇〇ちゃんは合格したってよ」

  • 他者比較は百害あって一利なしです。

• ❌ 「たまにはゆっくり休めば？」

  • 本人が休みたいと言っていないのに勧めると、「休んだら落ちるかもしれない」という不安と、「親公認だから休もう」という甘えの間で葛藤が生じます。こっちの気も知らないでと反感を買うかもしれません。

• ❌ 「本当に大丈夫なの？」

  • 親の不安を子供にぶつけないでください。聞いたところで成績は伸びません、ぐっとこらえましょう。

親御さんがすべきは、「いつも通り温かいご飯を出し、いつも通り送り出す」。この安心感が、子供のメンタルを支えます。

5. 最後に：春に笑うために

受験生の皆さん。

クリスマスやお正月を我慢するのは、人生でそう何度もあることではありません。今、皆さんが抱えている「遊びたい」「休みたい」という欲求は、すべて合格発表の日のための燃料に変えてください。

受験が終われば、大学生としての自由な春が待っています。その時、遅れてきたクリスマスやお正月を何倍もの喜びで祝えばいいのです。

今は、ただ前だけを見て進みましょう。

皆さんの冬の努力が、桜咲く春に繋がることを心から願っています。