2026.03.07

〈後期〉金沢医科大学の二次試験——小論文とグループ面接

 


〈後期〉金沢医科大学の二次試験——小論文とグループ面接の全体像

金沢医科大学の一般選抜(後期)は、1次試験が英語・数学の2科目のみという、私立医学部後期のなかでも受験しやすい設計になっています。ただし、1次試験を突破した後に待ち受けるのが、小論文とグループ面接からなる2次試験です。後期入試を考えている方にとって、この2次試験の内容はとても気になるところではないでしょうか。


二次試験の構成と配点

後期の二次試験は、小論文(60分・60点)グループ面接(約20分・110点)の2つで成り立っています。グループ面接の110点には調査書等の評価も含まれています。

合否判定は、この二次試験の得点(170点)と1次試験の英語・数学(200点)を、偏差値換算したうえで配点に応じた加重平均で算出します。つまり、二次試験の比重は全体の約46%にのぼり、1次試験で多少差がついていても、ここで逆転が起こりうる入試設計になっています。


小論文の形式と出題傾向

金沢医科大学の小論文は、課題文読解型です。2020年度以降は「200字以内の要約」+「200字以内の意見や考察」という2問構成が基本となっています。

課題文は例年2,000〜2,500字程度で、医療・社会・科学など幅広いテーマから出題されます。過去には「すべての医療は『不確実』である」(2020年度)、ヤングケアラーをテーマにした課題文(2023年度)、行動経済学の「ナッジ」を扱った課題文(2025年度)などが登場しています。

2021年度以降は、課題文に加えてグラフや図を読み取る設問も出題されており、2024年度は「社会保障費」や「人口減少」に関するグラフが題材となりました。文章を正確に読み取る力に加えて、データと文章を結びつけて論じる力も求められています。

60分という試験時間のなかで、要約200字+考察200字という決して多くない文字数をまとめる形式です。短い分だけ、筆者の主張を的確に圧縮できているかどうかが見えやすくなります。


グループ面接(グループ討論)の当日の流れ

金沢医科大学の後期二次試験では、面接が個人面接ではなくグループ討論形式で行われます。受験生3〜5名に対して面接官3名という構成で、所要時間は約20分です。

当日の流れはおおむね次のとおりです。まず別室に案内され、受験生全員が同じ課題文を約7〜9分間読みます。このとき、壁に向かって座り、内容をメモ用紙に書き留めることができます。その後、討論会場に移動すると、各自の席に質問シートが置かれています。質問の答えと自分が話し合いたいテーマを約2分で考えたのち、受験番号順に発表します。全員の発表が終わると自由な討論に移行し、グループ全体でテーマについて話し合います。なお、討論の様子はビデオで録画されます。


討論テーマの傾向

過去に出題されたグループ討論のテーマとして確認されているのは、「医師不足」「がん告知の是非」「安楽死・尊厳死」「末期がん患者への向き合い方」「インフォームド・コンセント」「認知症・高齢者ケア」のような医療・倫理系テーマのほか、「地球温暖化」「人口増加と飢餓」など社会問題系のものもあります。「謝罪とは」「自信を持つこと」「科学者像」といった抽象的なテーマが出た年度もあります。


大学側が重視していること

金沢医科大学の入学者選抜要項には、グループ討論で求める学生像として「周囲に対する協調性や思いやりの心を持ち、あらゆる面で自己啓発を怠らない人」という記述があります。これは、討論において自分の主張を押し通すことよりも、他者の意見を丁寧に聞き、グループ全体のコミュニケーションを大切にする姿勢が評価されることを意味しています。

大学の入試資料では、グループ討論は「ディベートではなく意見交換・ディスカッションである」と明示されています。正解や結論の正しさではなく、他者の考えを受け止めながら自分の言葉で意見を伝えられるかという点に、審査の核心があると見られます。

小論文においても、医学的な専門知識の多寡より、課題文を正確に読み取り、論点を整理し、それをもとに自分の考えを構造的に述べられるかどうかが問われています。


まとめ

金沢医科大学の後期二次試験は、小論文60点・グループ面接110点の計170点。1次試験の配点200点と合わせて加重平均で合否が決まる構造上、二次試験の影響力は無視できません。小論文は課題文読解+グラフ分析型、グループ面接は課題文をもとにした意見交換形式——それぞれの特性を正確に把握したうえで、二次試験に臨むことが大切です。


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