2024.01.10

共通テストと医学部受験‐志望校選びとボーダーライン

大学受験のカギは共通テストだけではない

大学受験において、志望校を決定するためには共通テストのボーダーラインだけでなく、個別学力試験や配点など複数の要素を考慮することが重要です。ボーダーだけにとらわれず、大学の相性や受験校の特性も見極めましょう。

2023年度の共通テストの総合点平均は安定しているように見えますが、その中身は以前とは大きく異なります。共通テストにおける高得点者は減少し、それに伴って各大学のボーダーラインも低下しています。例えば、国公立大医学部の予想ボーダー得点率を見ると、多くの大学が80%台後半に集中していることが分かります。

各大学の出題傾向や特性を知ることは非常に重要です。ランキング表から各大学の個別学力試験の出題傾向を確認し、志望校に必要な対策を考えることが肝要です。

ボーダーラインと第一段階選抜の関係

2023年度の共通テスト総合点の平均は6割程度に落ち着いたものの、高得点者の数は以前と比べて減少しました。これに伴い、各大学のボーダーラインも下がっています。表1では、2024年度の国公立大医学科前期試験の予想ボーダー得点率を示しています。東京大学や京都大学など上位の大学は高い得点率ですが、下位の大学は得点率が低い傾向にあります。

共通テストにおけるボーダーラインとは、個別学力試験終了後の合格確率が50%の割合になる点数、または得点率のことです。ただし、ボーダーラインは毎年一定にならず、過去の入試結果や募集人数によって変動する可能性があります。そのため、ボーダーラインを上回れば確実に合格するわけではなく、逆もまた然りです。

共通テストの得点率が70%を大きく下回ると、国公立大医学科における「第一段階選抜」という関門が存在します。定員の何倍かで第一段階選抜を実施する大学では、得点の上位から順に人数をカウントすることで不合格になる可能性が高まります。一部の大学は得点のみで選抜を行う場合もありますが、その得点ラインは大変高いため、医学科受験では無闇に出願することはできません。

共通テストのボーダーラインを下回った場合でも、必ずしも不合格が確定するわけではありません。志望校の配点や個別学力試験の成績によっては挽回できる可能性が残されています。志を持って最後まで努力し、受験校に合わせた対策を継続して行いましょう。大学受験は一つの試練であり、最後まで諦めず努力を重ねることが成功への鍵です。

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