二次が本番?医学部受験の面接、小論文対策
医学部受験でも次々に二次試験が実施されています。それぞれどのような対策が求められるのかまとめていきましょう。
「医学部受験の真の本番:小論文と面接の鍵」
医学部への進学は、他の学部とは一線を画す特異な要素が多く絡むものです。将来的には人命や健康に関わる責任ある仕事に就くことになるため、医学部の入学者には高い資質と適性が求められます。しかし、かつて医療事故が増加し、それが報道されることで医療不信が広まったことから、大学は入学者選抜方法の改善を迫られました。
1996年に設けられた「21世紀医学・医療懇談会」の報告により、学科試験だけでなく小論文や面接などの試験が重要視され、医師としての資質・適性を総合的に評価する必要性が提言されました。では、小論文試験にどのように備え、面接ではどのようにアピールすればいいのでしょうか。
医学部受験と小論文の重要性
医学部受験において小論文は、文章や資料を読み解き、論理的な思考や医療に関する知識をアピールする手段です。採点官を説得する力強い説明が求められ、基本的な書き方をマスターすることが重要です。また、内容面にも注力し、医療や社会問題に関する幅広い知識を身につけましょう。
小論文の基本的な書き方
小論文の基本的な書き方は、結論に至るまでの論証プロセスに説得力をもたせることです。説明が採点官を納得させるものであるかが鍵となります。学校の先生や予備校の講師に添削をお願いし、客観的な意見を取り入れましょう。弱点を知り、論述力を向上させることが重要です。
面接対策
医学部入試の面接は、個人面接、グループ面接、グループ討論の3つの形式があります。どの形式でも、以下のポイントに注意が必要です。
個人面接
- 受験生一人ひとりとじっくり話せるため、自己表現が求められます。
- 医師になりたい理由、本学を志望する理由などさながら就職面接のようですが、医学部受験においては基本的な質問になります。こういった質問に備えましょう。
グループ面接
- 他の受験生に対する姿勢や意欲も評価対象となります。
- 自分の主張をしっかりと述べ、他の受験生の意見にも注意を払いながら進行しましょう。
- 医者という仕事は必ず対人間の仕事に就くことになります。そういった側面から人間性を厳しくチェックされています。
グループ討論
- 積極性や協調性だけでなく、論理的な意見やリーダーシップも重視されます。
- プロセスが重視されるため、議論の勝敗よりも建設的な意見が求められます。
- 医学部は頑固な人を嫌う傾向にあり柔軟性を合わせて確認されています。
医学部入試のポイント
- 模範答案ではなく、自分の意見や考えをしっかりと表現することが重要です。
- 体験談を書く場合は、それを普遍化し、社会全体の視点から論をまとめることが求められます。
- 小論文・面接は補助的な判断材料とされることが多いため、一次試験の結果も重要です。
国立医学部では小論文が本格的な評価対象となり、医療に関する基礎知識や最新のニュースに対する関心が求められます。一方で、私立医学部の場合は小論文や面接が補助的な要素であることが多いため、バランスを取りながら対策を進めることが大切です。志望校に合わせた対策を行い、自己表現力や論理的思考力を高めながら、医学部入試に臨みましょう。