医学部受験での理科選択は物理と生物どちらにすべきか
物理or生物
医学部受験ではほとんどの大学で理科2教科が必要となります。物理・化学または生物・化学のどちらで受験するかということについて、入試での勝ちやすさという観点からお話します。
生物は暗記科目といえますので他の科目と同時に勉強していく中で短期間で仕上げることは難しく、また生物受験で合格している受験生はもともと生物が好きで生物という科目に対する知的好奇心も高く勉強歴が長い受験生が多いので、その中で勝負するのは分が悪いと思います。さらに物理化学に比べて大学毎の出題形式がかなり違うので、例えば論述問題など、過去問演習にもかなり時間がかかります。メリットとしては暗記系科目なので独学がしやすく、東海大学などの採点が偏差値換算で行われる試験の場合には物理より数値的に有利になることがあります。
対して医学部受験で使う物理の勉強時間は個人的には生物のそれに比べて1/3程度で済むイメージです。数学のように問題の解法がたくさんあるわけでもなく、だからと言って暗記すべき項目の量が化学や生物のそれとは比較すると少なく、一度基本解法が身につくと最初のうちは時間がかかるにしても多くの問題を自力で解けるようになります。また、数学Ⅲの『速度・加速度』等内容的にかぶる部分がありますので互いの理解も深まります。このように勉強の仕方次第では短期でも効率的に受験で十分に戦えるレベルに仕上げることが可能な科目です。ただし市販の教材などでの独学は難しく短期で正しく仕上げるにはプロに任せてしまうことも大切だと思います。
個人的に医学部受験における物理はあまり勉強時間をかける科目ではないと思っていますので塾内ではターゲットの医学部に向けて物理を早期に仕上げて後半はほかの科目に勉強時間を回す様なスタイルで指導をしています。
現役時代は生物を選択していて既卒生として入塾していた生徒にはよほど受験科目の中で生物の優位性が高くない限り物理に変えるように勧めており現にそれで多くの合格者を出しております。
合格は総合点で決まりますので科目ごとの学習時間の配分はとても大切です。